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「ふぇ…?れ、レン…?」

「何…?お主はカイト殿への労り、"まっさぁじ"さえも許さぬと申すか」

盛大な音を立てて突然立ち上がったレンに、カイトは目を丸くし、がくぽは冷めた反応を返す。

いかがわしいやり取りの正体は『マッサージ』というなんともベタなオチだが、多感なお年頃なレンには刺激が大きすぎたようで、レンは更に声を荒げた。

「集中できねぇんだよ!そーゆーのは余所でやれ!!」

「あ‥その、レン…くん?別にそんなに怒らなくても…」

相変わらず戸惑うばかりのカイトとは対称的に、がくぽはニヤリと口角を上げた。
「ほう…?バナナ小僧‥さてはお主、モウソウしておったな?」

「な…っ!べっ別にそーゆーんじゃないから!!」
「良い良い、隠さずとも我には解っておるぞ?」

あからさまに狼狽するレンの肩に腕を回し、なだめるようにその肩を2、3度軽く叩くとカイトにもれぬようにと声をひそめた。

「カイト殿は無自覚ながらに壮絶な色香を漂わせておる故な…。お主がかような思いにふけるのもよう解る」

「………。」
終始にまにまと微笑うがくぽをじとっと睨むと、レンはぼそりと続けた。
「…解ってんなら俺の前でそーゆーことするなよ。こう‥ムラッと来ちまうだろ…っ」

「しかしな、お主…なかなか楽しいものだぞ?一度試してみるべきだな…と、いうわけで」
「え…ちょっ、待っ」
「カイト殿ぉー、今度はレンがお主の肩をもみたいと申しておるぞー?」

「えっ‥ホント?」
レンががくぽを引き止めようにも一足遅く、今まで心配げに眺めていたカイトはパァッと輝き、キラキラとこちらを見る。


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