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パロディ
集まられても困るんですけど (佐助総受け)
※佐助総受け
※学パロ












俺様は学校が好きだ。

悪友達とだべるのは楽しいし、授業だって嫌じゃない。
自分で言うのもなんだけど、女の子にはそこそこモテるしね。
所謂、普通の学生生活ってヤツを俺様は満喫してた。


…でも、それも中学まで。

俺様は、高校に入った今、学校に行くのが憂鬱で仕方がない。
別に授業について行けない訳でもなければ友人がいない訳でもなく、寧ろ逆。


じゃあ、何で嫌なのか。


それは…






「佐ぁ助ぇえぇえぇえっ!!」

…ゲッ、来た!!
俺様の憂鬱の原因その1

真田の旦那!!


「佐助っ!!俺を置いて学校へ行くなと行っただろう!?」

息荒く教室に滑り込んで来た真田の旦那は、俺様の幼なじみ。
小さい頃から一緒だったんだけど…いつからか俺様の事を変な目で見るようになってた。
何回か押し倒された事もあった。
泣きたくなった。

その旦那は、今俺様の前で絶叫している。
手を握り締めながら。
だから一緒に学校行くの嫌なのに。
「佐助ぇ!!こうなったら力づくで……ぐほぉっ!?」

ガタン、という音と共に、旦那ごと机が倒れた。

「抜け駆けしてんじゃねぇぞ幸村ぁ!!」


旦那に負けないくらいの大声を張り上げたのは、銀髪で眼帯の同級生。
…ついでに、憂鬱の原因その2。

「チカちゃん!?」
「大丈夫だったか、佐助?幸村に何かされてねぇか!?」

そう言って必要以上に体を撫で回す。
ゾワリ、と肌が粟立った。

「ぅ……ちょ、止めてよ…っ!!」
「佐助…その顔、ソソる」

…ヤバい。
今度こそ本格的に危険を感じた。

「なぁ、このまま保健室に……」
「やっ…やだっ!!誰が………!?」

叫んだ瞬間、突然フワリと体が浮いた。
急な浮遊感に唖然としていると、上から声が降ってきた。


「もー、駄目だよ元親。佐助嫌がってるだろ?」
「…邪魔すんなよ慶次。今良いところだったのに」
「どこがだっ!!」

イジケたように言うチカちゃんに思わず怒鳴った。
俺様にしてみれば恐怖だったんだよ!?

「でもさぁ、相手が嫌がってるんなら意味無いじゃん?」

ストンと俺様を降ろした慶ちゃんは、にこやかに反論した。
そして


「と、いうわけで、佐助!!俺と付き合って〜!!」
「断るぅうぅうぅうっ!!」


結局アンタもかよぉおぉおっ!!
何時ものことだから慣れてるけどさ!!

…っつーわけで、慶ちゃんは憂鬱の原因その3。


まぁ、纏めてしまうと、




「元親殿、慶次殿!!某の佐助を口説くのは止めていただきたい!!」
「"某の"!?…ハン!!全力で拒否られてるヤツがよく言うぜ!!」
「そもそも、佐助の気持ちを全く考えてないアンタらに負ける気はしないね」



…俺様は、毎日男から告白されたりセクハラされたりしてる。

だから学校嫌なんだよ!!
俺様にそんな趣味はないし!!
普通に女の子と付き合いたいし!!

何で言い寄って来るのが男なんだよ!!


「もー、ヤんなっちゃうよ…」
「じゃあ、俺と付き合え」


………




……!!?



突然後ろの方から声が聞こえてきた。
無意識に表情が強張る。

「いい朝だな、猿飛」
「か、片倉……さん……?」


肩に手を置かれた瞬間、体が過剰に反応する。

…彼、片倉さんこそが、俺様の憂鬱の最大の原因。

入学してから今までしつこーく付きまとわれた所為か、最早体が拒否反応を起こしてしまう。
…あ、蕁麻疹が。


「何だよ、またアンタかよ片倉さんよぉ」
「悪いか?」
「当たり前で御座る!!佐助は渡さぬ!!」

俺様が苦しんでる間に、再び喧嘩が勃発したらしい。
今度は取っ組み合いにまで発展している。
あー、もう止めればいいのに。


その時。

今まで多少空気となりかk……いや、今まで黙っていた慶ちゃんが挙手していた。



「あのさ、俺思ったんだけどさ…





この際だから、みんなで佐助を可愛がるってどうだい?」


…ちょっと、今恐ろしい言葉が聞こえた気がしたんだけど。
え、ちょ…えぇ!?


「そりゃどういうこった?」
「だって…このまま争ってても、待たされる佐助が可哀想だよ」

待ってないし!!

「だからいっそのこと、みんなで可愛がった方がいいと思うんだ





その方が佐助も気持ちよくなれるしさ」


……最後の一言余計だし!!
俺様にナニする気だよ!?
頼む、同意するな!!拒否れぇっ!!


だが、俺様の願いも虚しく、皆の目は輝いていた。
そして、一斉にコッチを見る。
…ちょっ、みんな目がマジなんだけど!!

「そうか…その手があったな」
「慶次殿も偶には良いことを言いますな」
「複数ってぇのも案外イケるかもなぁ…」
「でしょ?」
4人がじりじりと近寄って来る。
身の危険を感じて逃げようとするも、既に囲まれている。
…本気でヤバい。

「「「「佐助ぇえぇえぇえっ!!」」」」

「い、いやぁあぁあぁあっ!!」









ゴスッ





鈍い音がして目を開けると、視界は開けていた。
そして、目の前には新たな人物が2人。

「教室で騒ぐな、馬鹿共が」
「ナリちゃん!!」
「何もされてないか、佐助?」
「伊達ちゃん!!」

2人はさっきのチカちゃんと同じ台詞を言いながら、倒れた4人を蹴り続ける。

「こやつらは放っておくとつけあがる。ちゃんと反撃しろ」
「…うわぁあぁあっ!!ありがとうナリちゃあぁあぁん!!」

思わずナリちゃんの胸に飛び込むと、驚きながらもちゃんと受け止めてくれた。

「怖かったであろう…」
「うぅ…っ!!」

ヨシヨシとあやすように頭を撫でられる。
嗚呼、ナリちゃんが菩薩に見える!!


「オラ、テメーら!!sexual harassmentしてる暇があるなら勉強しやがれ赤点軍団!!」
「ま、政宗様!!俺は赤点では…」
「Shut up!!コレ以上俺に恥かかせんな小十郎!!ってか、テメーのclassは此処じゃねぇだろ!!」


対して伊達ちゃんは、怒鳴りながら4人を足蹴にし続けてて…まるで鬼神だ。
ちょっと…いや、かなり怖いけど、心強いな。



足元の地獄絵図は取り敢えずスルーして…2人には毎日助けてもらってるからお礼でもしなきゃな。



「2人共、いつもありがとう!!良かったらお礼したいし…


ウチ来ない?」





何気なく言った一言だったんだけど。

突然2人は顔を真っ赤に染めて、何やら叫びながら走り去った。


「……ナリちゃん?伊達ちゃん?」


俺様は、シンと静まり返った教室に1人取り残されたのだった。









† † † †


「…見たか、今の?」
「あぁ…見た」
「上目遣いとか反則だろーが!!」
「しかもあの様に簡単に家に誘うなど…」


「「無防備にも程があるだろぉおっ!!」」



佐助のボディーガード(?)2人の叫びが校舎に響いたのであった。









END







† † † †
後書き

某友人たっての希望で(?)書いた、佐助総受け小説でした。

ちなみに、片倉さん以外はみんな同じクラスです。チカちゃんはダブり(笑)
みんな佐助大好きです!!

今の所、佐助はノンケです。
…今の所は←
ナリちゃん&伊達ちゃんという2人のボディーガードに守られてます。
…今の所は←


気が向けば続き書きますが…

何だかマイナー趣向にいきそうな予感がするよ\(^o^)/


取り敢えず、この話を読んで下さり、有難う御座いました!!



水城

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