パロディ
オクLOVEっ! (親就)
※親就メイン
※学パロ
※元就のキャラが多少崩壊&アニキ不憫
「よし、貴様を我が部に入れてやろう!!」
そう言って幼なじみから渡されたのは、部活設立希望書と
1本のオクラだった。
オクLOVEっ!
〜始まりは1本のオクラ〜
「うむ…中々集まらぬな…」
毛利元就は不機嫌そうに足を組み直した。
「そりゃそうだろーよ」
その向かいに座る男、長曾我部元親は呆れた様に首をすくめた。
「…こんな得体の知れない部活に興味持つ奴なんざ、余程の変人だぜ」
そう言って、持っていたチラシをピラピラと振る。
『来たれ、部員!!
オクラ部』
「これの何処が悪いというのだ?」
元就は口を尖らせた。
彼にとっては自信作だったようだ。
「まずよぉ…活動内容を書いて無いから、怪しがって誰も近づかねーんだよ」
「何を言う…活動内容など、オクラを愛でる事に決まっておろう?」
「いや、だからさ…」
元就は自分の意見がちょっとズレていることに気付いていない。
元親は頭を抱えた。
「具体的にどーやって愛でるのか、ってことだよ」
「…何だ、その様なことで良いのか」
ポンと手を打つ元就に、元親は溜め息を吐いた。
とても優等生とは思えない姿である。
「では、そうと決まれば早速書き直すぞ。出来るな、元親?」
「あぁ……って俺が書くのかよっ!!」
チラシを押し付けて、元就はサッサとその場を離れた。
後には、チラシを握ったまま硬直する哀れな男だけが残されていた。
† † † †
「はぁー…」
屋上に、溜め息が1つ。
すっかり真っ赤に染まった空を見上げながら元親は寝そべり、過去に想いを馳せていた。
元就は、昔からオクラが好きだった。
何故、と言われても、そうなんだから仕方がない。
ままごとをしても、必ずオクラ料理が出て来た。
食事会にお呼ばれした時も、必ずオクラ料理があった。
家の庭には、オクラが植えられていた。
今では学校の優等生であり、成績もトップで真面目な彼だが、異常なオクラ好きだという一面は、他人には知られていない。
そして遂に昨日、オクラ部なるものをつくる、と言い出したのだった。
勿論、被害者は自分だ。
まぁ、分かりきってはいたが…
元親は自嘲的な笑みを浮かべて立ち上がった。
(あんだけこき使われても…離れらんねーんだよなぁ…)
自分は重度のMなのではないか、などと思いながら、元親は書き直したチラシを手に屋上から出て行った。
† † † †
―翌日
「元親、それは…?」
「あー、チラシ。…お前が書いて来いって言ったんだろ?」
「いや、そうだが…」
元親が持っている何枚ものチラシは、昨日の3倍近くあった。
よく見ると、彼の目の下にはクマがある。
徹夜して作っていたのだ。
「…済まぬ」
本当に小さな声で、元就は呟いた。
「え、何か言ったか?」
「……何も言っておらぬわ」
そう言ったかと思うと顔を逸らし、背を向けて走り出した。
そしてクルリと振り向き、叫んだ。
「今日も部員集め、頼むぞ!!」
一瞬しか見えなかったが、元就の顔には笑顔が浮かんでいて。
自然と元親の頬も弛んでいた。
「…さて、これから忙しくなりそうだ」
ニヤツいた顔を隠しもせず、元親は元就の後を追うのだった。
『部員募集中!!
オクラを育てて心を安らげてみませんか?
料理も楽しめます!!
興味がある人は是非!!
オクラ部』
END
† † † †
後書き
なんじゃこりゃーっwwwww
書いた後の感想です(笑)
我ながら、何故書いたのだろう…(^_^;)
ちなみに、これもシリーズ化しようと目論んでます。
さて、どうなる、オクラ部!!
では、ここまで読んで下さった方々、有り難う御座います!!
水城
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