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桜舞う



眩しい光にもう昼頃だと思った

まるでモデルルームのような室内は空調のせいか少し肌寒い
しかし腹に巻き付く熱い塊に詠は体の動きを止めた

熱い塊は義孝の腕だった

まるで逃さないといわんばかりに腹に巻き付いている

体はさっぱりしているので義孝が処理してくれたのだろう

あらぬ箇所が痛むが体はなんとか動いた

詠は起き上がると改めて義孝を見下ろした

起きている時は美貌の顔が今は無防備で少し幼く見える

少し頬に触れてみたら瞼が動いて綺麗な双眸でい抜くように見竦められ詠は指を止めた

「………本当に残酷な人ですね」

睨んで吐き捨てるようにそう言うと義孝は詠の指を掴み起き上がった

寝起きで髪が乱れている義孝は男らしい色気で詠は直視できない

昨夜した行為に照れも残っている

「………もう帰しません」

急に甘くなった義孝の言葉に顔をあげると唇に吸い付くようなキスをして義孝はベッドから降りた

詠はその背中を唖然と見守る

聞きたいことは沢山あった

高岡のこと、義孝が何をしようとしているのか



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あきゅろす。
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