ラブ☆アイランド ・ 先程まで走り回っていただろう逞しい体は筋肉質だがしなやかで、千与ほどではないが爽やかで整った顔をしている 短い黒髪が頭に被ったタオルから覗いていた 「………明日の天気、かな?」 「ぷっ、なにそれ。駿河、お前もっとツンツンした奴かと思ったら……」 なんとか誤魔化そうとした俺の言葉に吹き出して男はどかりと横に座った 「おれ、同じクラスの吉井。知らないよな?駿河はずっと千野木といるから。昼休みはどっかいっちまうし」 愛嬌のある笑顔をみせる吉井は確かに見たことがあるような気がする 「……吉井、ね。俺、友達いないから。昼休み1人でいるのも気まずくって適当に時間潰してんだよ」 俺がそう言うと吉井は意外そうに驚いた顔をみせた 「へぇー…、千野木といるのかと思った。ガード固いし。駿河、じゃあ昼休みはオレと遊ぼうぜ」 吉井の言葉に目を見張る 吉井だって人好きしそうな感じなのに 「……いいのか?今まで千与しか友達いなくって…ちょっと、その……」 俺がまごまごしていると吉井は爽やかにニッと笑ってその手を差し出してきた [*前へ][次へ#] [戻る] |