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フリリク第二弾
公爵ガイ 尿道責他 中編
香により意識を失っていたガイが目覚めた時には、手と足に枷をつけられこの部屋の床に転がされていた。
目覚めたガイに公爵は問いかける。
「狙いは私の命かね」
その問いにガイは口を固く結んで沈黙で応える。
「ホド戦争は、ダアトのエべノス導師の仲裁により和解は成立し、国家間での賠償は既に終わっている
貴殿の浅はかなる行為は、新たな戦争を引き起こす事は火を見るより明らかだが、それはもとより承知の上なのであろうな。
単なる私的報復とはキムラスカは思わず、いや、思うことはせずに、条約を一方的に破棄したマルクトに宣戦を布告するであろう。
今の導師が平和主義とはいえ、前導師の仲裁を反故にしての報復行為であるからな。面目を潰されたダアトの不満を抑えれるほどの力を今の導師は持ってはおるまい。
仲裁役を失った戦乱は大規模で長きに渡り、多くの血が流される。それはキムラスカに限った事ではなく、マルクトも同様にだ。
多くの命を道連れとして、祖国の大地を血に染め上げて、漸く貴殿の復讐心は満足するのかね、ガルディオス殿」
今度の問いにもガイは沈黙を貫いた。だが、先程とは違い、顔は血の気を失い、唇はわなないている。
求めていた応えを得て、公爵は満足気に笑みを深くする。
「今、貴殿の首を差し出せば確実にマルクトとの戦乱は起こる。だが、私はそれを良しとはせん」
まだ「早い」のでね、と公爵は胸の中だけで付け加える。
「私は犬を飼いたいと思っていてね」
その言葉に訝しげな表情をガイは浮かべる。
急に何を言い出すのだ、と思いながら、何か引っ掛かりを覚え無言を貫く。
「私の飼う犬だ。容姿は勿論の事、頭脳も佇まいも涼やかで洗練されていなければならない。
そうして何よりも、気骨のない犬など駄犬にしかならぬ。それを屈服させて、プライドを捩じ伏せて地を這わせるように躾ける事が重要であるからな」
犬、が何を指し示すのかガイは理解した。
「ゲームをしようではないか、ガルディオス殿。
このゲームに勝てば、貴殿をこの屋敷から何ら策を講ずる事なく逃してやろう。
ペールギュント殿の首検分を行った男はもうこの世にはおらぬ故、貴殿の正体が発覚し禍根を残すことはなかろう。
勿論私も無言を貫こう。
だが、私が勝てばおとなしく屋敷で飼われているがいい。主人に牙を剥くことなど出来ぬように躾けてやろう」
眉をひそめながらも、ガイはようやく口を開く。目の前の男の言葉など一片たりとも信用に値しないと思っているが、今の状況はあまりにも絶望的である。
時間を稼ぐためにも、話に乗ってやる振りをしなければならない。
「ゲームの内容とは」
「貴殿自らが私を欲するか、どうかだ」
あまりの馬鹿馬鹿しさに、ガイは口の端を歪ませて哂う。
なんの冗談だと笑い飛ばすより先に、香のせいで筋肉が弛緩し自由にのきかぬ身体を易々と押さえつけられ、思う様に激しく犯された。



重い扉が開かれる音が耳に入る。振り向かずともこの部屋を訪れるのはただ一人。
「身体を洗っていたか、ちょうどいい」
何がだ、と胸の内で返しながらタオルを手にする。身体を拭こうとする腕を強く掴まれ、顔をあげて公爵を睨み上げる。
壁にぶら下がっている手枷がその手に握られているのをみて、身体を強ばらせる。
素早く手馴れた様子でガイの両手に、それぞれ枷をつける。
また嬲られるのか、と腹を括るガイに公爵は用意しておいた粘液を振りかける。
ツンと鼻をつく甘すぎる匂いにガイは顔を顰める。
その粘液は主に胸から下腹部にむけて振りかけられた。ドロリと肌を伝って落ちていく感触に肌を粟立てる。
肌に塗りこむような公爵の掌の動きに、奥歯を噛みしめて耐える。散々嬲られて敏感になった胸先は、軽く撫でられただけでも意思と反して先を尖らせる。
その手が下腹部へを移されると、握りこまれ、先端に塗りつける。
新たに粘液を自身の手に落とすと、指を双丘の奥の窄まりに挿し入れる。
一連の動作は迅速で無駄なく行われ、情欲は欠片も感じられなかった。淡々と獲物の皮をはぐ猟師のような手つきであった。
広げるというよりは、粘液を塗りこむように動いていた指を抜くと、そのまま扉の先に消える。
公爵の行動にガイは眉を寄せる。粘液の鼻につく甘さは、それだけで悪酔いしてしまいそうな程強烈であった。
時をそうおかずして、扉がまた開かれる。
「ガルディオス殿はかなり心が強い方のようだが、私も忙しい身でね。
残念だよ、もう少しこのゲームを楽しんでいたかったのだが」
そう言い放つと、手にした壺を逆さにひっくり返す。
ベチャリと湿った音をたてながら「ソレ」が床に落とされる。
ガイは「ソレ」が何かは判らなかった。乳白色の肉塊は子供の頭程の大きさで、落とされた衝撃ですこしばかりへしゃげていた。
目を凝らしてじっと見つめると、ずずっとガイに向かって移動する。そのことで、「ソレ」が生物であり、まだ生きている事をガイは知る。
床に接している箇所に、イソギンチャクのような細い無数の器官が出ており、それが扇動して身体を動かしているようだ。
石の床を粘膜で濡らしながらガイとの距離を詰めるに従い、乳白色の身体が赤黒く変化していく。
「変色は興奮の証だ。気に入られたようだな」
その言葉を理解した時、初めてガイは怯えの表情を公爵の前に晒した。
「やっ、やめ…」
腰を引いて逃げようにも、背はすぐに壁にあたる。獲物を見つけたソレは、移動の速度を早める。
ジャラジャラと鎖の音を立てて、激しく身を捩ろうとするガイを公爵は笑う。
「先程の粘液は、コレの好物でね。精々可愛がってもらうといい」
持ち込んだランプをガイの近くに置くと、粗末な椅子を引き寄せて腰をおろす。
「愉しませていただこう」
その言葉を切っ掛けに、ソレは身体から無数の触手をガイの身体に向かって突き出した。
絶叫がガイの喉から迸る。


ビチャリと水気を多く含んだ粘液をだしながら、触手はガイの肌を這い回る。先程掛けられた粘液を救いとるような動きであった。
無数の触手のうち、幾つかは触手の先が吸盤になっている。それが、チュルチュルと粘液を吸い取っていく。
「はっ…っつ……やめ……ンンッ」
手を足を拘束された自由のきかぬ身体の上を、ゆっくりと楽しむように這い回る触手に、怖気立ちながらも、吐く息が熱くなっていくのをガイは感じる。
嫌悪に歪めていたはずの顔は、押えきれぬ恍惚に染まりつつある。
臍に溜まっていた粘液を、その吸盤でジュルリと吸い取られると、腰を揺らめかせて「アアッ…」と喘ぐ声をあげる。
その間も触手は塗り込められた胸の突起に細い身体を巻きつけたり、ねっとりと嬲ったり、擦り上げ吸いつく行為を始める。
重点的に粘液をかけらえれた下腹部と、奥の窄まりには、無数の興奮に赤黒く変色した触手が群がっている。
細い無数の器官が身体を這い回る感触に、ガイはただ悶える事しか出来ない。
ソレは意図せずして、ガイの身体の性感を重点的に攻め、快楽を押し上げる。
こんな化物相手に、と頭の隅で己の反応を唾棄しながらも、こんな化物相手に感じる自分に感じて益々性感を高めていく。
「はあっ、んっ、アアッ……ッンン……ぁっ、いぃ…」
熱く敏感になっている肌を無数に這い回る触手の感覚に、興奮が素直に声にあがる。
触手が多数群がっている性器は既に硬く勃ち上がらせている。
愛撫をするように、肉茎に巻きつき、摺り上げている。吸盤による緩やかな吸い上げは、益々昂ぶらせ、快楽だけを引き出す。
「ふッ…ン……、あっ、アアッ、ん、ァッ、…ンあっ」
ビクビクと身体を痙攣させて、喘ぐ声はひっきりなしに口にあがる。
その様子を目で愉しみながら、公爵はこれから起こる事に期待で口の端を緩ませる。
性器に絡みつき、包み込むように撫でていたが、先端に吸い付いていた一つが、先走りが溢れ出る鈴口にズブリとその身体を滑り込ませた。
「っつ!!!!」
声にならぬ絶叫が喉にはりつく。
鎖の金属音を大きく立てて、陸に上がった魚のように身体を跳ねさせ、髪を振り乱して頭を振る。
透き通った蒼の目から透明の雫が次から次へと溢れ出す。
尿道を逆流するようなその動きに強烈な痛みを感じながらも、その痛みを追うようにじわりと快楽の痺れがガイをおそう。
詰めていた息をようやく吐き出して、尿道から起こる痛みと甘い痺れをなんとかやり過ごそうとするガイの奥の入り口を撫でていた触手が機を見計らったように、その内部の侵入を試みる。
ガイの手で公爵との名残を掻きだしたのはつい先程の事で、いつもよりも柔らかく侵入者を受け入れる。
細い触手が一本、侵入を果たすと、その内部に塗り込められた粘液を感じ取り、次から次へと一斉に蕾への侵入を試みる。
「ひぃっ、む、ム…り…。やめ…はああっ」
グチュグチュと粘液を出しながら、内部の奥へと這い回る。
内壁を刺激しながら、縦横無尽に内部を嬲る触手の動きにガイは嬌声を上げ始める。
「はぁっ、ゃ、ああ、か、きまわ…ああアッ!」
不本意ながら公爵によって知ってしまった、内部の小さな凝りを触手により吸い上げられる。
一気に射精感が駆け上がり、達しようとするのを、鈴口から侵入している触手が堰き止める。
おかしくなってしまう、イキたい、イキたい、イキたい!
身体を捩って泣きながら悶える。
背を駆ける強烈な刺激に、目の前が一瞬しろく弾けた。
ガクリと、身体が急降下していく感覚は、まさに射精後そのものであった。
だが、鈴口は触手により塞がれたままだ。そして何よりも一気に起こる倦怠感とは違うものが身体を襲う。
ビクビクと内腿を痙攣させて、快楽に身を任す。
だが、内部を蠢く触手はその動きを止めることはない。
すぐさま、先程よりも高みへと追い立てられる。
煽動する触手にまた快楽へを無理やり引き上げられる。ぞくぞくとしたものが背筋を走る。
「ああっ、や、いっ!はァッ、やあ、ま、た、ぃッ」
脳髄が痺れるような錯覚に陥る。背を仰け反らせ、きつく閉じられた瞼の裏に白いものがいくつも弾ける。


後編


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