[携帯モード] [URL送信]

小話
ルクガイ
リクエスト公爵ガイの最後がルクガイで親子丼フラグを立てていたので、その蛇足的なルクガイ話
騎乗位エロ(でも希薄)
一瞬ガイルクかと思うような出来。でもルクガイ。
ガイ様が黒いというか、薄暗い



********

シーツを皺になるくらいにきつく握りしめて、忙しなく熱い息がルークの口から零れる。
「はっ、ああっ、んっ、ガ、っい!」
律動にあわせて少年の汗ばむ薄い胸が上下する。誘われるように、激しい抜き差しを止めると上体を屈して汗でてらてらと光る胸先を舐めて吸い上げる。
「やめっ!!ガイ!」
ルークは激しく頭を振って絶頂へと追い立てる愛撫から逃れようとする。
軽く歯を立ててから、漸くガイは口を離す。
「なんで?気持ちいいんだろ」
いつものように穏やかで優しい声。だがルークを見下ろす目はどこか昏い。
「だめっ、でっ、でるっか、らっ」
「もう限界か?仕方ないな」
ギシギシとベッドを大きく軋ませながら容赦無い律動が再び始まり、シーツを掴むルークの手が震える。
「あっ、ガ、ガイ、だめ、アアッ、でっ」
切羽詰った喘ぐ声がルークの口からひっきりなしに零れる。
ルークの耳元に口を寄せて、低く甘い声でガイはささやく。
「いいよ、中にたっぷり出せよ」
その言葉に熱が一気に絶頂まで押し上げられ、ガイの中でビクリと大きく一度揺れて先端から熱い飛沫を迸らせた。
びくびくと数度にわけての放出が終わると、はあっと大きく息を吐いてルークの身体は弛緩する。
汗で額に張り付いた赤い髪をガイの手が優しく払う。その手に、恍惚の表情で潤んだ目をゆっくりと開ける。
「ガ…イ」
散々喘いだせいで、かすれた声でその手の主を呼ぶ。
それに応えるように、額にくちづけを落とし、それから目尻に浮かんだ涙を舐めとる。
「身体中ベタベタで気持ち悪いだろ、洗ってやるよ」
ガイから落とされる口づけも声も言葉も常と変わらずに優しい。なのに、背を凍らせる程の冷たさが潜んでいる。
それを判っていても身体をつなぐ事を望んだのは俺だ。一時の快楽と、その後に沸き起こる後悔の念。
後悔するとわかっていてやめられない。こんな形での繋がりなど本当は望んでいなかったはずなのに。

優しくルークの髪に指を差し入れて撫でていたガイの手首をルークが掴む。
「まだ」
「ん?どうした」
ガイの問いかけに、ルークはぐっと身体に力を籠める。
繋がったままくるりと身体を反転させ、ガイをベッドに縫い付ける。
「ルーク?」
ルークを見上げる蒼い目が戸惑いに揺れている。
いつもの仮面が僅かに剥がれたようで、ルークは嬉しくなる。
「まだ、終わってない」
その言葉にきょとんとして、すぐさまいつものような「優しいガイ」の表情を取り戻す。
「なんだ、まだやりたりないのか、お坊ちゃんは若」
「違うだろ」
からかい混じりの言葉をルークが遮る。
「お前がまたイッてねえだろ」
瞠目するガイが何か言おうとひらいた口を自分の唇で塞ぐ。
衝動のままに、ガイが自分にする事を思い出しながら、稚拙ながらも必死で舐めて吸い上げる。
クチュクチュと水音をたて、合間に漏れる息はどこまでも甘ったるくルークは感じた。
口を離すと、髪を同じくらいに顔を赤く染め上げて、羞恥を隠すために殊更ぶっきらぼうに言葉を投げつける。
「こ、こういうのは、そ、その、一緒に、気持ちよくなんねえとダメだろ」
「……ルーク、お前、何言ってんだ」
先程までの穏やかな表情は鳴りを潜め、険しい顔つきでガイはルークを見上げている。
「何って!……お、おれは、ガイが好きだからこういう事やってんだから、そう思うのは当たり前だろ!」
噛み付くような口調で返されると、蒼い目を大きく見開いて、それから苦しそうに顔を歪め、ふいっと顔をそらす。
「……なに、言ってんだ」
先程と同じ言葉を繰り返す。だが、その声は弱々しく震えている。
「好き、なんだよ」
掴んだままのガイの手首にギュっと力を籠める。
身体がひとつになっても、心がひとつじゃないなら意味がないんだ、こんな事。
だから、俺のこと、好きになってよ




結局ガイはルークに絆されるんだろうなーって事で。
蛇足的妄想。でも書いていて楽しかった。

小話TOPに戻る


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!