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小話
拍手ログ パラレル修道士ガイ <ガイ編>
小話パラレル 公爵×修道士ガイの続き

<ガイ>


僕が、いえ、私が公爵邸に足を踏み入れた時の驚きは筆舌に尽くし難いものでした。
私の住んでた町はとてもとても小さく貧しいもので、教会の暮らしぶりは決して明るいものではありませんでした。
あまりに今までの生活とかけ離れた場所に、これは夢なのではないかと思ったほどでした。
玄関の扉には甲冑を纏った騎士が立っており、玄関を開ければ並んだ女性たちが一斉に声を揃えて「お帰りなさいませ」と頭を下げます。
その先には同じ顔の赤い髪の少年二人が立っています。
碧の瞳がチラリと私に向けられます。笑って小さく頭を下げる私に興味を失ったのか、片方の少年が一歩前に出て、貴族のお子らしい言葉遣いでお二方を出迎えました。
一通りの挨拶を終えた後、こちらを一瞥もせずに少年が尋ねます。
「その少年は私たちの遊び相手でしょうか」
その返事を待たずに、傍らでただ立っていた少年の顔がいきなり輝きます。
「え、本当ですか。やったー」とはしゃぎだす少年を奥方様はにこやかに笑って見守られます。
「俗世の事をあまり知らぬ子だ。お前達の遊び相手には面白みがなかろう」と旦那さまが仰います。
後にご挨拶をさせていただいた時に、お二方がアッシュ様、ルーク様というお名前な事や、双子なのに性格があまりに違うこと、長い赤い髪の毛先はアッシュ様は黒く色づき
ルーク様はその逆で色落ちしたように橙に色づいている事など、「面白いだろ、双子なのにさ」と私にも気軽な口調でルーク様が教えて下さいました。


私は昼間は勉学を習う事になりました。教会にいた頃、読み書きや算術の他は神学しか学ばなかった私には、学ぶべきものがこの世には沢山ある事を知りました。
夕刻からはささやかながらも下働きの端くれのような事をさせていただきました。
私がお屋敷にお世話になって数日が経った頃、奥方様が床に伏せられました。奥方様は病弱で、床に伏せっていらっしゃる事が多いのだとその時に知りました。
旅の疲れからくる発熱という事でしたが、大事をとって旦那さまは別室で眠られるそうです。
奥方様がこうして床に伏せられる時は、看護師が寝ずに看病し、旦那さまは別室で休まれるのが習わしになっているそうです。
執事をされているラムダス様に呼ばれ、私はその旦那さまが休まれる別室に赴くことになりました。
普段はメイドさん達が数人でやっている旦那さまのお着替えを、この別室で旦那さまが休まれる間は私一人でやるように命じられました。
私は子供ですので、旦那さまのお着替えのお手伝いはかなり骨の折れる仕事になるはずでした。
ですが、旦那さまはさっさと身に纏う衣装をご自分でお脱ぎになり軽装になられました。
お着替えを渡そうとする私の腕を掴んでベッドの方へと歩かれました。
旦那さまのベッドはあまりに広くて、絹のシーツはひんやりとしながらも夢のような触り心地です。
そのベッドの中央に私の身を投げ出されると、旦那さまが覆いかぶさってこられました。
馴れた様子で私の衣服を剥いでいく旦那さまを、どうしてよいのか判らず、ただ呆然と見上げるしか私には出来ませんでした。
「私の世話を任されたのだろう」と旦那さまが私に尋ねられます。
「お着替えだけと…伺いました」私が震える口を懸命に動かして返事をすると、眉を顰めて、厳しい表情で私を見下ろします。
怒らせたのかと身を竦める私に旦那さまは命じます。
「ならば改めて命じよう。お前はこの部屋の世話係となるのだ」
「ですが……」
「夜だけ私の世話をすればよい」
何故夜だけなのでしょう。俗世の事をあまりに知らない私は旦那さまの言葉の真意などわかるはずもありません。
ただ、いつの間にか衣服は剥ぎ取られ、あの日のように旦那さまの手や口が私の肌の上に落ちてきます。
むずむずとしたものが腰の辺りに集まり、落ち着かない気持ちになってきます。
胸の頂を吸われると、旦那さまの腕に縋って声をあげます。
内腿をスルリと撫でられると、その先の刺激を欲して腰が動きます。
私のその様子をみて旦那さまは笑われます。
何か可笑しな行動を取ってしまったのかと、恥ずかしくなり目を伏せると「それで良いのだ」と言葉を掛けて下さいました。
下腹部のものを旦那さまが触れてこられ、その刺激が全身を駆け巡ります。
はあ、と息をつきますが、軽く握って上下に動かされると、ひっきりなしに声をあげてしまいます。
その箇所から熱が全身をめぐって、もう何も考えられなくなります。
どうなのだ、と尋ねられ、素直に「気持ちいいです」と応えると、その動きを早めて痛烈な刺激を私に与えて下さいました。
「ああっ……っああ……んんっ」
それから長い時間ベッドの上で旦那さまから可愛がって頂きました。
激しい苦痛を伴う行為もありましたが、前の時のように痛みだけではなく、擦られると声をあげて仰け反る程の、快楽、というものを知りました。
はあはあと忙しなく息をしながら、快楽というものに身を委ねました。


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