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創作小説 『スパイシー☆キャンディ2』

「ふーん。いーんじゃない?」

「教習所へ通う事にした」と告げると、恋人のななからは素っ気ない返事が来た。

「何だよ、そのどうでもいいみたいな言い草は。とりあえず明日から通う事になったからしばらくあんま会えなくなるけど、お前大丈夫?」

「それはこっちのセリフだよ。アタシよか自分の心配でもしたら?」

可愛げのない返答に武は顔をしかめるものの、気を取り直して中古車情報誌をななに広げて見せた。

「やっぱコレかな、予算的に。後こっちとか。お前どう思う?」

「んー…アタシならコレかな」

「1桁多いだろーが! そんなの買えっか」

ななは「むー」と頬を膨らませ、

「そんなに貯金ないの? タケシってビンボーだね」

「誰の飯代に消えてると思ってんだ。一緒に住んでる訳でもねーってのに…」

尻すぼみにもごもごしながら本に顔を戻す。

「うん、やっぱコレが妥当だな。お前もどっか行きたいとこ考えとけよな。お前の夏休み中にはギリギリ間に合うと思うから」

「うん。むー…タケシが運転かぁ。大丈夫かな」

「その為に教習通うんだろがっ」

本に目を落とし何やら真剣に思案している武を横目に、オレンジジュースをズロロとすするななだった。

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