[携帯モード] [URL送信]

創作小説 『スパイシー☆キャンディ』

5月13日――今日はななの誕生日だった。

「ちょっと何コレー!」

武がくれたプレゼントの包み紙を喜んで開けたななだったが、その中身を見た途端ぶーたれた表情になった。

両端をつまんで広げると、それは怪しいフリルやレースの付いた大人の下着の上下セットだった。

武はニヤニヤしている。

「そういうのを着けてちっとは色気ってもんを覚えろ」

ななはギト…!と武を睨んで、

「それって結局タケシの為なんじゃんか! アタシ嬉しくないもん!」

「まぁ今のお前にはまだ似合わねぇかも知んねぇけど、一回着けてみろよ」

「ここでぇ!? ――って、コレってどーやって着けるのさ? 何かケバいし、どこがどーなってんのかよく分かんな――」

これまで見た事もない怪しい下着に戸惑い、あちこちつまんだり引っ張ったりしてまさぐっていると…

「ちょっ、コレTバックじゃん! 何考えてんのタケシのバカー!! こんなの着るかー!」

真っ赤になって、下着を武に投げつける。

「わっ! 何すんだよ、人がせっかく選んだプレゼントを…」

飛んで来たブラジャーを頭に被ったまま、武はブツブツと嘆いた。

「ヘンタイ」

ななに冷ややかな視線を向けられ、武は頭上のブラを鷲掴みにした。

「お前な、人からもらったもん投げんのやめろよな!」

「ねぇタケシ。アタシ欲しいものがあるんだけど」

「何だよ。そういう事はもっと早く言えって――」



[*前へ][次へ#]

4/7ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!