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青空の下を一緒に
聞かされた真実



悟空とチチさんとの離婚が成立した。
けどそれを素直にまだ喜べない自分がいた。
(悟空とチチさんを離婚させてしまったのは私だ…私がこの世界に来なかったらこんな結末にはなってなかったはず…)
そう思っていた。
急に手を握られた。
手を握ったのはトランクスだった。


私はトランクスを見た。
「どうしたの?トランクス」
「『どうしたの?』はこっちのセリフだよ!」
そう言った。
私はキョトンとした。
トランクスはため息をついた。
「姉ちゃん全然元気ないじゃん」


そう言われた。
「そんなことないよ?私は元気だよ?」
「ほんとかな?」
そう言った。
私はニコッと笑った。
そしてトランクスを膝に座らせた。
トランクスは赤くなった。


「お…オレは子供じゃないぞ!///」
「わかってるけど…少しだけ、ね?」
そう言った。
トランクスは大人しくなった。
私は頭を撫でた。
その時悟天が悟空と飛んでブルマの家に来た。
(瞬間移動じゃなかったんだ…ちょっと新鮮かも…)


そう思っていた。
悟天がトランクスを見て騒いだ。
「あー!トランクス君ズルイ!僕の場所なのに!」
「た…たまにはいいだろ!///」
(私の膝は悟天の場所だったんだ…)
小さく笑った。
悟天は膝に座った。


(さすがに二人は…重いかも…)
そう思った。
悟天はニコニコしていた。
その時悟天とトランクスが猫掴みされた。
私はキョトンとした。
トランクスを掴みあげたのはベジータだった。
悟空は悟天を抱っこした。


「トランクス、オレがトレーニングをつけてやるから来い」
「悟天が華月をでぇ好きな気持ちはわかっけど父ちゃんの華月だからな?」
そう言った。
悟天は少しふくれた。
私は言葉が出なかった。
そして悟空と目が合った。


「華月も悟天とあんまし仲いいとオラ妬いちまうぞ」
そう言った。
そして悟天をおろした。
私は小さく笑った。
悟空はキョトンとした。
「オラなんか変なこと言ったか?」
「ふふ、違うよ…何があっても悟空は変わらないんだなって」


そう言った。
悟空は後頭部を掻いた。
悟天はトランクスとベジータについて行った。
「気を付けてね?悟天」
「はーい!」
悟天は元気に返事をした。
そしてリビングに来た。


リビングにバーダックとターレスがいた。
ターレスと目が合った。
頭の中にキスした時のことが浮かんだ。
ターレスは普通にしていた。
「お、カカロット来てたのか」
「華月を迎えに来たんだ」
「何だよ帰っちまうのか?華月」


バーダックはそう言った。
私はうなずいた。
ターレスは悟空を見た。
「もうこいつを泣かすなよ?泣かしたらすぐに奪うからな!」
「え…///」
私は思わず赤くなった。
悟空は私の手を握った。


「泣かさねぇ!華月と約束したかんな!」
「こいつを狙ってんのはターレスだけじゃねぇんだからな」
「華月はオラのだ!」
そう言った。
バーダックは私の肩に手を回した。
悟空は怒っていた。
ターレスは黙っていた。


(黙ってないでこの親子の喧嘩を止めてほしい…)
そう思っていた。
ターレスは呆れた顔をした。
「そこのバカ親子いい加減にしろよ」
そう言った。
二人は大人しくなった。
悟空は黙った。


そして何かを思い付いた顔をした。
ニカッと笑っていた。
私は何となく嫌な予感がした。
「そうだ!華月もオラと一緒に修行しねぇか?」
そう言った。
私は驚いた。

(悟空と一緒に…修行…?)
頭の中で想像した。
そして大ケガをする自分が浮かんだ。
私は慌てた。
「む…ムリムリムリ!出来るわけないよ!死んじゃう!」
「でぇ丈夫だって」
そう言った。


悟空は笑っていた。
(てか、何を根拠に大丈夫って言ってるの…?)
そう思っていた。
バーダックは私を見た。
「お前はこのままでいいけど…ちょっとやってみんのもいんじゃねぇか?」
そう言った。


さらに驚いた。
驚きすぎて口がパクパクした。
(な…な…何言ってるの…?)
ターレスは私を抱き寄せた。
グイ…ッ。
「華月に修行なんて必要ねぇよ!」
「ありがとう…」


悟空は私を引き寄せた。
そしてターレスを睨んだ。
「華月はオラのなんだから触るなって!」
「はいはい悪かったよ」
そう言った。
そして両手をあげた。
悟空はため息をついた。


(悟空がため息をつくなんて…)
私は悟空を見上げた。
「ため息ついてどうかしたの?」
「いや…ちょっと…」
そう言った。
何だか歯切れが悪いようだった。
(修行の誘いを断ったからかな?)


ふとそう思った。
(悟空と修行なんて絶対に無理だもん…)
悟空は私を見た。
「なぁ華月…ちょっとだけでもしてみねぇか?」
「修行のこと?」
そう聞いた。
悟空は笑ってうなずいた。


私は言葉が出なかった。
(悟空のお願いは聞いてあげたいけど…このお願いばっかりは無理だよ!)
「ちょっとでも無理だから!」
「華月なら強くなれっと思うんだけどな?」
「私が強くならなくても宇宙1強い悟空がいるから大丈夫だよ」
そう言った。


悟空は照れていた。
私はふと思った。
(そう言えばいつも悟空と一緒にいるけど一度も超化した姿を見たことない…間近で見てみたい…)
そう思った。
「ね…ねぇ悟空?」
「ん?」


悟空はキョトンとした。
私は思いきってお願いしてみようと思った。
「悟空の超サイヤ人が見たいんだけどいいかな?」
「超サイヤ人をか?」
そう聞き返した。
私は何度もうなずいた。
「華月の頼みを断ったりしねぇよ」


そう言った。
そして超化した。
それは普通の超サイヤ人だった。
悟空は黄金のオーラを纏っていた。
「どうだ?華月」
「凄くカッコいい///」
そう言った。


そして悟空の道着の胸元を掴み顔を近づけた。
いつもの黒い瞳が綺麗なエメラルド色に変わっていた。
黒い髪も金髪になっていた。
オーラが消えていた。
「いつもの悟空も大好きでカッコいいけど…超サイヤ人の悟空もカッコよくて大好き///」
「そ…そうか?///」


悟空は照れ笑いしてした。

悟空からの修行の誘いを全力でお断りした。
そしてやっと諦めてくれた。
(この世界の他の皆にも会ってみたいな…)
そう思った。
悟空は何かを思い付いたように笑った。
「神殿のピッコロと修行しに行くかなオラ」
そう言った。


私の耳がピクッと動いた。
(ピッコロ…デンデ君…MRポポ…会いたい!)
悟天が走って戻ってきた。
そして私に抱きついた。
ガバ…ッ。
「華月お姉ちゃん!ただいまぁ!」
「お帰り悟天」


私はそう言った。
そして抱き上げ頭を撫でた。
悟天はニコニコしていた。
「悟天の奴すっかり華月にベッタリだな?」
「バーダックじいちゃん孫が羨ましいのか?」
ターレスはそう言った。
バーダックはターレスの顔を殴った。


ターレスとバーダックは喧嘩を始めた。
私は悟空のそばに来た。
「神殿って?」
(知ってるけど知らないふりしてた方がいいよね…)
そう思った。
そしてわざとに聞いた。
「華月は知らねぇんだな?」


そう言った。
悟天は笑っていた。
そして私を見た。
「神殿ってすっごく高い空の上にある神様が住んでる所なんだよ?華月お姉ちゃん」
「そうなの?」
「華月も行くか?」


悟空はそう言ってくれた。
私は嬉しかった。
「行ってみたい!」
「僕も行く!お父さん!」
「んじゃ一緒に行くか」
悟空はそう言った。
そして宙に浮いた。


悟天は私から離れた。
宙に浮き私を見た。
「なんだよどっか行くのか?」
「うん、悟空と一緒に神殿へ行ってきます」
「気ぃつけろよ?華月、悟天」
バーダックはそう言った。
私は二人に手を振った。


そして悟空達といざ神殿へ!










神殿に到着した。
私は地面に座り込んだ。
(と…遠すぎ…疲れた…)
悟空と悟天は私を心配そうに見ていた。
「華月にはちっと遠すぎたか…」
「大丈夫?華月お姉ちゃん」
悟天はそう言った。


大丈夫じゃない…けどそう言ったらもっと心配するのが目に見える。
立ち上がりニコッと笑顔を作った。
「大丈夫だよ?」
「帰る時はオラの瞬間移動で帰ろうな?」
「うん」
瞬間移動でここに来ればよかった。


心の底からそう思った。
「孫、悟天」
「悟空も悟天もよく来た」
「お久し振りです悟空さ…」
(な…な…生デンデ君!ピッコロ!MR.ポポ!)
私の脳内はテンションが上がった。
ピッコロと不意に目が合った。


そしてデンデ君と私をじっと見ていた。
その雰囲気が嫌な予感を感じさせていた。
(何だろう…この何とも言えない空気…)
「お前…ここの人間じゃないな?」
そう言った。
悟空は驚いていた。
そして笑った。


「さすがピッコロ、よくわかったな?華月は別の世界からここに来たんだぞ」
「やはりそうでしたか…」
デンデ君はそう言った。
私はなんだか怖かった。
ポポは私のそばに来た。
そして顔を覗き込んだ。


私はちょっと体を引いた。
「華月がここにいたら元の世界とこっちの世界が大変になる」
そう言った。
私は意味がわからなかった。
ピッコロは悟空を見た。
「なぜさっさと連れてこなかったんだ!」


悟空は後ずさりした。
デンデ君は私を見た。
「華月さんがここに来たのは元の世界の空間とこの世界の空間が歪み一時的に繋がってしまったからです」
「空間の歪み…?」
私はそれ以上言葉が出なかった。
デンデ君の次の言葉をなぜか『聞きたくない』と思った。


「貴女を元の世界に帰して差し上げます」
「ちょっと待てよデンデ…そんな急に…なぁ?華月」
悟空は慌てていた。
私は動けなかった。
ピッコロは一息ついた。
「デンデが二つの世界を繋げられるのは1週間後、それまでに気持ちの整理をつけろ」


ピッコロはそう言った。
私は何も答えられなかった。
(何…?皆は何を言ってるの…?よく聞こえなくて…)
私は頭が真っ白だった。

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