牙琉検事に出会う!編
愛に付き合って買い物に来た所、牙琉検事に遭遇した。
「あっ、牙琉検事!」
「やあオデコくん、君も買い物かい?」
「まあ、一応」
「歯切れの悪い返事だね。それにしても、君がこんな所に買い物に来るとは思わなかったな」
「ああ、付き合って来ただけなんで」
「付き合って、って誰に、」
「、あれですよ」
ちょうど牙琉検事の背後に愛の姿が見えたため愛を指差す。
僕が指差したのに気付いて、愛が不思議そうにしながら駆け寄ってきた。
「あの子が、君のツレかい?」
「はい、」
「へー、君にあんなに可愛いらしい友達がいたとはね」
「いや、友達じゃなくて」
言いかけた時に愛が隣に来て不思議そうな顔をしたから、とりあえず紹介をすることにした。
「愛、この人牙琉検事」
「あっ、知ってる。牙琉響也さんですよね?あの、ガリューウェーブの、」
「僕のこと、知ってるんだね、ありがとう。…えっと、君は?」
「申し遅れました。初めまして、王泥喜愛と申します」
「王泥喜…?」
「はい、愛は僕の妹です」
「妹!?」
いつもポーカーフェイスな牙琉検事に似合わない驚いたような顔。
いや、似てないってことは分かってるし、愛がすごい可愛いのも分かってるけど(←シスコン)、牙琉検事までこんな反応するなんて。
一応牙琉検事も芸能人なのにな。
「いつも兄がお世話になってます、」
「いや、別にお世話にはなってないよ、愛」
「え、でもよく同じ法廷で戦ってる、って」
「そ、そうだけど。…でも何で愛、牙琉検事のこと知ってるの?」
「え、普通にテレビ観てれば知ってるよ。それに友達が牙琉さんのファンだったしね」
「友達、なんだ?」
「「え?」」
「愛ちゃんは、ファンじゃなかったのかな」
「え、あ、いや……ごめんなさい。あたし、牙琉さんに限らず好きな芸能人とかいなくて、」
「そっか。…じゃあまず名前で呼んでくれるかな?」
「え?」
「響也、」
「響也、さん?」
「そう。愛ちゃん、僕のこと好きになってもらうよ」
「へ、何言って、」
「そうゆうことだから、オデコくん。愛ちゃんをお嫁に出す準備、しといてね」
「ちょっと、牙琉検事!?」
「それじゃ、」
「「えぇぇぇぇぇええ!?」」
妹、牙琉響也に出会う!
(ねえお兄ちゃん、あれ本気かな)(分かんないけど、多分)(あたし、どうすればいいかな)(とりあえずお嫁には行かないで)
顔だけじゃなくて、何かに惹かれた
20090304 C
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