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成歩堂親子に出会う!編



「あのー、すみませーん」


「あ、お客さんだ、みぬき、出て」


「はあーいっ!」




みぬきは元気に返事をしてドアへと駆け寄った。




「どちら様ですかー?」


「え、何でこんなに小さい子が、」


「小さい子じゃないですよー、みぬきもう中学生ですし!それに売れっ子マジシャンなんですよ!!」


「そうなん、ですか?(何だろこの子、変な子)」




みぬきの扱いに困っている来訪者の為に僕は椅子から立ち上がって二人の元へ。

落ち着いた声と比べると意外と若い女の子(いや、女の人、かな)が僕を見て安心したような顔をした。




「あ、あの、ここ成歩堂法律事務所、ですよね」


「なんでも事務所、ですよ!」


「まあまあみぬき、ちょっと待って。…そうだけど、もしかして依頼?」


「いえ、あの、そうじゃなくて。…王泥喜法介がここでお世話になってますよね?」


「オドロキくん?」


「はい、今いますか?」


「いや、今は外に出てるんだけど…」




目の前の少女から発せられたのは意外な名前。
オドロキくんがここにいることを知ってるなんてオドロキくんの知り合いだろうか。

…もしかして彼女?
いや、オドロキくんにこんな可愛い彼女がいるはずがない。(←失礼)


不思議そうに首をかしげる少女を前に繰り広げられた僕の思考を打ち切ったのは、最近では聞きなれた大きな声。




「ただいま帰りました!!」


「、おかえり、オドロキくん。」


「?……って、愛!?」




オドロキくんはドア付近で立ち尽くす僕たち三人を不思議そうに見たあと、来訪者を見て再び大声を出した。

どうやらオドロキくんとこの子は本当に知り合いだったらしい。
でもどんな仲なんだろう。
そんな疑問は次の一言で見事打ち消された。




「お兄ちゃん!」


「「お兄ちゃん!?」」




驚いたのは僕だけじゃなく、もちろん、みぬきも。
まさかオドロキくんとこんなに可愛い子の血が繋がってるなんて誰も思わないだろう。




「あ、そういえば成歩堂さん達に言ってませんでしたね。僕の妹です」


「申し遅れました。初めまして、王泥喜愛です」


「何だお前、まだ名前も言ってなかったの?」


「お兄ちゃんのタイミングが悪いんだよ!」



目の前で喧嘩を始める兄妹。にっこり笑ったり、頬を膨らませたりする愛ちゃんは本当に可愛い。まさかこんなに似てない兄妹がこの世にいるとは思わなかった。

でも、




「よろしくお願いします、成歩堂さん、みぬきちゃん」




この子の笑顔を見るとそんなことどうでもよくなってしまうから不思議だ。




「えっと……、愛ちゃん?」


「はい、何でしょう?」


「学生、かな」


「あ、はい。大学生です」


「アルバイト、しない?」


「へ?」


「うちで、アルバイト」


「はい?それってどーゆう、」


「うちの事務所の事務、……っていうかお手伝い係、やってよ」


「何言ってるんですか、成歩堂さん!愛は法律の知識なんかないですよ!?」


「うん、それでもいいんだ。可愛く笑ってくれる子がいなきゃ仕事に精が入らないだろ?」


「かっ、可愛く、って!」




真っ赤になる愛ちゃん。うん、可愛い可愛い。




「みぬきも、愛さん大歓迎です!ずっとお姉ちゃんほしかったし!」


「で、でもっ、」


「オドロキくん、この事務所の所長は僕だよ?」


「うっ……!」




漸く静かになったオドロキくん。
もちろん大賛成なみぬき。
愛ちゃんが断れないこと位は今までのやりとりで分かりきってる。

そういうことで、




「よろしくね、愛ちゃん」









 妹、成歩堂親子に出会う!
(何で愛ちゃんここに来たの?)(今日から僕と一緒に暮らすんですよ)(だからお兄ちゃんのこと迎えに来たんです)





長くなってしまった。
そしてめちゃくちゃだ。

20090302 C

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あきゅろす。
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