GIRLs@研究所 ページ:4 ………翌日……… 「はぁ〜;」 なんか昨日色々ありすぎたせいで、寝てもなんとなく疲労感が…; …でも良かった。 今日が土曜日で…。 笹原さん帰ってから、いろいろとバタバタしたのに、次の日学校とかだったらまじで体力・精神力共に危なかった…。 てか、あれからどんどん次から次へとGIRLsに対する疑問が浮かんじゃって…。 何か次会うまでに忘れちゃいそうだったから、メモでもしようかって思ったけど、まぁそんな大した事でもないからいっか〜とか思ったり…。 でもどうせ、近々笹原さんは家に来なくちゃいけない。靴の件でね。 でも未来の人なんだから、私が知らないうちにワープして来て靴取って帰るかも…。 でも…ま、そこまで非常識じゃないでしょ。ハハハ ――コンコン 軽く2回のノック。 ベッドでゴロゴロしていた私は体を起こす。 「はーい」 「おはようございます、伽衣様♪小包が届いてますよぉ!!」 あ、なんだ…るうこか。 っていっても、古都は七時から出かけちゃったから、るうこしか居ないんだけどね。 「小包?」 私はるうこのもっているイヤにデカい箱を見た。 うわぁ〜…普通にイヤな予感; 「下行って、一緒に開けよっか。」 「はぁい♪」 私は一回欠伸をして、るうこと一緒に一回へ降りた。 リビングにつくと、床に落ちている小さな紙が視界に入った。 「なんだ?これ…」 白い紙を拾い上げて裏返す。 《琉古》 あ、これ昨日の…。 るうこを起動させようと、【捨てライト】を両目に当ててた時に古都が私に見せた紙だ。 ってことはこれがるうこの名前になるのか…。 「琉古…」 「はぁい!!なんですか?伽衣様ぁ〜」 せっかく漢字があるんだから…ね。 というかこれって読み方あってるのかな…。 ま、いっか。 「さて……琉古、その箱そこに置いてくれる?」 「はぁい。」 私は床に置かれた荷物じっくりと見る。 「ん〜……。」 差出人の名前は無し…受取人の名前も。 「琉古、これどうやって届いたの?玄関から来たんじゃなさそうだけど。」 「さっき笹原さんが送ってくれましたよ?」 「え……えぇ???ど、どのように…?」 「私の手に、配達先を設定されたんだと思いますぅ。急にあらわれましたからぁ。」 「これも未来術か…騙されないわよ…わたしは!!」 「なにがですかぁ…?」 「なんでもない。」 とりあえず開けて見るか……。 でもどうする?爆発とかしたら…? それにこれを見た時のあのイヤな予感。 あれは信じないわけにはいかない…笹原さんだし、なんとなく…。 悩む私を無視して、琉古は包みを開け始めた。 「ちょっ!!琉古、危ないかもしれないか……」 ボンッ!! 「ゲホッゲホッ!!」 「やっぱりね…だから言ったじゃんかぁ〜;」 「す、すみませんですぅ〜!!」 咳きこみながら、必死で煙を掻き分けて荷物にたどり着く。 「……なんだこれ;」 箱の中からは、枕くらい…ってたとえが悪いけど、小さな液晶画面が出て来た。 な、何これ!! 画面には【GIRLs@研究所】と二秒くらい出て、その後笹原さんが映った。 「こんにちは〜、伽衣ちゃん、古都ちゃん!!笹原モモコで〜っす♪」 でた…………。 こんな物送って来ちゃって!!心臓止まるかと思ったじゃんかぁ!! 今度来たら文句言ってやる!!絶対っ!!! 「昨日は説明に伺ったけど、GIRLsの事、分かってくれたかしら〜?なんだか、二人とも熱心に聞いてくれてて、私は嬉しかったゾ♪」 ………; 別に熱心に聞いてた覚えはないけどね…。 「また質問とかあったらいつでも言ってね〜♪あ、そうそう!!質問と言えば今回送った物の中には、GIRLsの説明書、な〜んて便利な物も入れといたからこれで大方安心よ♪大体の問題は、これで解決できると思いまぁす☆」 わぁ!!何て親切な笹原さん♪ …なんてね。 普通はこういう人型機械を始めて見た人には、説明書の一つや二つ置いて行くのが当然でしょ!! 「でもメインは違うんです〜。実は昨日説明不足だったんで、この場を借りて言いますけど、GIRLsにはもちろん燃料となる物があるの。それが今回送った物なのよん!!ザッと三か月分入れたから、しばらくは私がいなくても大丈夫ね〜♪どうしてもの時の連絡先はぁ、【GIRLs@研究所】に電話よーろしくぅ!!私の名前を言ってもらえればOKなのでっ!!あ、心配しなくても、時代は違えど同じ世界ですから、電話くらい通じますよ〜♪フフフ。でも【付けコン】を電話機につけて〜…ってもう時間ギレだわ!!詳しくは説明書呼んで頂戴ねっ。でわ、失礼しまーす!!」 ―――ブチンッ!! 意味が分かんない…。 ていうか…《時代は違えど世界は同じだから電話くらい通じる》って…。 すごいかっこいいセリフなんだけど、時代的に矛盾感ぬぐえません……。 しかも説明不足過ぎでしょ!! 「はぁ〜…」 思わず出た溜め息が、回りの煙を完璧に消した。 そりゃ溜め息も出ますよ。 こんな事態になっちゃったんだから…。 ま、とりあえず説明書とやらを読むしかないか。 「今のは笹原さんでしたねぇ〜」 「そだね…」 私は何冊も入ってる本を取り出しながら言った。 てかGIRLsって…こんなに説明しなきゃいけない事があるの…?; 覚えられるかなぁ; 「それなんですかぁ?」 「琉古の説明書だって」 ふぅ、全部でた。 パッと見たところ…20冊くらい、かな? 大きさはバラバラだけど。 本類をすべて出したところで、空き箱の中を見た。 明らかに箱の見た目の深さよりも深い…。 これも未来術か…?; 「これがGIRLsの燃料ってやつかな。」 思ってたよりかなり小さい。 私は小さな円柱…電池のような物を取り、じっくりと見て、また元に戻した。 そして隅の方に、違う形の物を見つけたので取り出した。 これが【付けコン】って奴かな? まずはこれ付けとくか。 簡単そうだし。 私はたくさんの本の中から【付けコンマニュアル】と書かれた物を発見!! 早速開く。 装着方法から機能まで、色々書いてある。 「なんだぁ、置くだけか。」 やっぱり簡単じゃん。 私は電話まで行き、近くに【付けコン】を置いて、スイッチを入れた。 小さな液晶画面に、発動の二文字が浮かび、消えて、変わりに青いランプが点いた。 多分装着完了って事だろう。 「……さてっ!!これで笹原さんへのクレーム準備はOKだね。」 「伽衣さま…」 私は時計を見た。もうお昼だ。 私そんなに寝てたのか……。 知らない間にすっかり時間は経っていた。 それになんとなくお腹も空いた。 「琉古……お腹空かない?」 「えぇ〜と…琉古はGIRLsだから空かないです。」 「あ、そっか。」 ん〜じゃあ一人分で良いよね? あ、でももうすぐ古都帰って来るんだ。 じゃあ二人分ね。 壁に掛けてある赤と青のエプロン。 私は青を取り付けて、カウンターの向こう側のキッチンへ移動した。 手を洗っていると、丁度冊子が散乱したリビングと、寂しそうにちょこんと座る琉古が見えた。 「…………。」 「あんたも……一緒にする?」 そう言ったとたん、琉古の表情はパァァッと明るくなり、とても可愛らしい笑顔で「はい!!」と言った。 [←*][#→] [戻る] |