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GIRLs@研究所
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「あっご主人様っ!!」
「きゃっ!!」
なななな、なに!?
なんで抱き付くの!!!もう意味不明なんだけど…。
それに・・・ご主人様って言い方が…ねぇ;

「るうこ…ちょっと離れて;」
「あ、ごめんなさぁい!!」

いや…、別にいいけど…。

「あと、私の名前は伽衣。だからご主人様はやめて。伽衣って呼んでくれたらいいから…。」

「はぁい♪」

「こ・ん・に・ち・わぁ〜?お話ししてるところ悪いんだけど〜…説明始めちゃっていいかなぁ〜?」

「あ、はいすみません…どうぞ…」

私は棚の横から座布団を出し、笹原さんに座ってもらう。

「えーっと、どこから説明したらいいかなぁ…。長くなるけど、ちゃんと聞いてね〜? 」



………数分後………


満面の笑みで、笹原さんはこちらを見ている。

私たちは、いかにも信じられないって顔をしていた。
…だって信じられないし。

「あ、あの…要約すると、あなたは未来から来た…ってことですか?で、この女の子は未来では当たり前の…ロボットだと…?」

「素晴らしい要約ねぇ!!花丸100点満てーん♪」

「あ、あの…でもそれって…」
「ホントなのよ〜?これはGIRLsとは関係ないけど、初めて私を見た時、なんか変て思ったでしょ?」

「すみません…少し。」

俯き加減で言うと、意外にも笹原さんは顔中で笑っていた。

「フフ…素直でよろしい!!私ね、25歳なのよ?見えないでしょお?これね、好きでやってるの。薬飲んでね、体を小さくしたのよ。」

「ど、どうして?」

「んーこの方が可愛いし、面白いからかしらっ♪」

なんて単純な人だ。

「とにかく、未来(あっち)では、こんなこと当たり前なの。そんなに驚くことじゃないのね?それで、その子!!」

笹原さんは、るうこを指差した。

「その子みたいな、可愛いケド中身は回路とかバッテリーでできてるような、人型ロボット!!それが歩いてたり話してたりするのも、すんご〜く当たり前なのよぉ。」

「理屈は分かるんですけど…」

「まぁいいわ。すぐには信じられなくても仕方ないものねぇ。その子みたいなロボットを、未来(あっち)では、GIRLs(ガールズ)って言うことだけ覚えておいてね。」

私はおずおずと頷いた。

「なんでGIRLsなんですかぁ?女の子しかいないの?」

もぅ!!古都ってば…黙って聞いてればいいのに…。

「う〜ん…男性版もあったんだけどね〜…何年か検査がうまくいかなくってねぇ;」

「どうしてですかぁ?」

「まぁ、色々な理由があるんだけどぉ、強力すぎたってのが一番かしらね。その点GIRLsは、パワー式だからそんな問題もないし。」

すごいでしょ〜、と笑う笹原さん。

まぁ、確かにすごいとは思う…。

「それでね、そのGIRLsは、未来では一人一人が1台ずつ持てる物なの。」

「あの…、それでGIRLsは普段何に使われるんですか?」
「そうねぇ…人それぞれだけどぉ、大体の人はお手伝いロボットとして使用するわね。あとは、仲の良いお友達とか?そんなところかしら。」

「そうなんですか…あの、じゃあ笹原さんにも…GIRLsはいるんですよね?」

「えぇいるわ。フフフ…私と違って大きくて格好いいのぉ♪でもね、営業の時はいつもお留守番なのよ…。
本当は連れて回りたいんだけど…。仕事に集中できないと困るしねぇ〜。フフフ…それに、自慢したいんだけど、どうせ周りには見えないしね〜。あっ、忘れてた!!あのね、GIRLsは、GIRLsを持っている人にしか見えないのよぉ。あ、ってことはあなたたちには見えるのよねぇ!!じゃあ連れてきちゃおうかしら…う〜ん。それにしてもおかしいわね〜。貴女立ち二人ともGIRLsが見えてるなんて…。二人で一体を所有なんてできないしぃ…。」


………。
何でこの人って、こんなにテンション高くて早口なんだろう…未来の人ってこんなものなの??
いや、でも未来から来た人を目の前にして、こんなに冷静な私がおかしいのかな?
てか、笹原さんって、自分のGIRLsが大好きなんだなぁ。
この褒め様からして。

「あの…、結局るうこは古都と私、どっちが所有……あっ!!」
しまった!!私たち自己紹介してないじゃんか〜;;

「あの、すみません…申し遅れました、私、水城伽衣っていいます…。 こっちは、私の姉の古都です;本当にすみません…;すっかり忘れてて…!!」

「いいの、いいのぉ〜♪もう知ってるから☆」
「は?知ってるって…えぇ?」

「貴女達の所へ来る前に、ちゃんと調査はしてるわよぉ。過去へGIRLsが飛ばされるのは特例だしね…。綿密な調査を必要とするのよ。」

「特例…?」

「あ、いえ。なんでもないわぁ、気にしないでね〜。」

なんだろう…なんか今はぐらかされた気が…。

「あっもうこんな時間!!私帰らなくちゃぁ〜!!」

笹原さんは、そう言って立ち上がった。
「あ、そうそう。伽衣ちゃん古都ちゃん、この子がどっちのGIRLsか?ってことなんだけど。その子は伽衣ちゃんが名前を付けたんでしょう?じゃあ貴女の声で登録されているから、貴女のGIRLsょ♪」

「な〜んだ、やっぱり伽衣のなんだねぇ。つまんな〜い。」

「フフフ、伽衣ちゃん古都ちゃん、また会いましょうねっ♪…これでまた特例なんて、無いに越したことはないけれど…」

「え、今なんて…」

シュンッ

え…?
「消えた…。」
「すごぉい…どうやってやるんだろ!!」

てか、玄関から入って来たんだから、玄関から出てってよ;

「るうこはあたしのGIRLsなんだ…。」
「えっ何〜?伽衣。」
横に座って居た古都が、私の顔を覗きこんだ。

「いや、笹原さんって…靴持って帰ったのかな?なんて…」

「そういえば脱いでたよねぇ…。」
私たちは立ち上がって玄関に向かった。

私のGIRLs…か。
私の……なんか複雑な気分。
古都はどう思ってるんだろう。
私だけに与えられたGIRLs。
今まではずっと平等だったけど……。

「あ、靴。」
「やっぱ置きっぱなしだったのか…;」


どうやら、これから色々大変になりそうです。



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あきゅろす。
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