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ギャンブル(ドフ×1+16)
イゾウは一気に飲んでダウンした。
ならば少量ずつ飲んだらどうだろうか。
マルコは自分らが勝ったら存分な酒と金を、負けたら一晩の会瀬をと言うドフラミンゴからの賭けにこんな作戦を立てた。
そもそも条件が自分らの体だなんて分かっていたらこんな賭け事に乗りはしなかったが、今更それを嘆いても仕方がない。


(イケる、か?)


一口、二口と徳利を口に付けて流し込めばまず喉が熱くなり、次いでドリップの効果かちょっと頭がボウッとしていたがマルコ的には飲みきれそうな感じであった。
しかし体感的に半分くらい飲んだ時だろうか。


「ぶっ…!ぅっ…!」


丸っきり無防備だったマルコの腹に、突然ドフラミンゴの蹴りが入った。
必然、マルコの体は派手に吹き飛び直ぐ後ろにあった壁に激突してはうつ伏せに倒れ手中にあった徳利酒が離れ、中の酒が床へと溢れる。


「が、はっ…!ぁっ…」

「フッフッフ、飲み切れなかったなマルコ」


イゾウの胸板を撫でながらドフラミンゴが笑うも、マルコには言葉を返す余裕はない。
視界がぐるぐる回る。
気持ちが悪い。
床を爪でカリカリしては何度も嘔吐く。


「いっそ一気に飲んでダウン出来ちまえば楽だったろうに。可哀想になフッフッフ」


この状態を強いたのはドフラミンゴだと言うのに、全く悪びれた様子はない。
彼は手を出さないとは言ってない。
海賊のギャンブルをまともに受けようとしたマルコらがはっきり言って甘かったのだ。
ドフラミンゴは片手にイゾウを、片手にはまだ嘔吐いているマルコを構わず抱え、二階は安宿であったが我慢出来ないとばかりに部屋は貰うぞと店員に声を掛けて階段を登って行ったのであった。

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あきゅろす。
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