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雲珠桜は夏に彩る
それぞれの覚悟02








「で…………でもアイツ…………いくら俺たち全員でかかったって…………!」


「皆まで言うな!やってみなければわかんないだろ!?アイツだって人間だ!」


「いや…………もうあれは、死神、だ………鎌が見える…」


「おい!?しっかりしろ、そんなもん持ってねえぞ!?」





「君達…………




五月蝿いよ」


「「「ヒッ!?」」」






…………なるほど。死神が味方に付いてたら心強いな。
でも恐ろしいや。




死神と言うのは少し行きすぎた表現かもしれないが…………きっと今の雲雀に睨まれる怖さは体験してみないと分からない類いのはず。けして体験はしたくないけど。






「ユカ。少しの間だけ眼と耳、塞いでて」


「へ?」


「良いから」






雲雀は自分の体からそっとユカの体を離す。見上げて見た雲雀の整った顔は早くしろと言う風に急かしていた。






「は、はい」






言われるままに瞼を下ろし、耳を手で押さえできる限り視界と聴覚を遮る。途端に(当たり前だが)目の前は真っ暗になり音も七割八割位遮ることができた。
私の体から雲雀の手が離れていく。それが不安で思わず目を開きかけたが…………すぐに頭に大きな手が乗った。






「…………君は僕が守るから」


「…………!」







耳の間から微かに、でもはっきりと聞こえたその声。
大人になってなお、そう言ってくれるのか。





「雲雀さん…………」






視界と聴覚を遮ってもさっきまで近くに感じることのできた気配はいつの間にか無くなった。でも、不安や恐怖は自然と襲ってこなかった。








大人になったキミ。





その時代に…………私がいるかは分からない。むしろいないと思ってる…………。


なのにあなたはその言葉を言ってくれるの?















(何年経とうが関係無い)


(僕はそうキミに誓った)


(…………例えそばにキミが居なくても)







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あきゅろす。
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