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雲珠桜は春に出逢う
王道と邪道03








「ユカの部屋、ここだから」





そう言われついていって見る雲雀の家の中。部屋を与えくれると言うので、大人しくついていくと、明らかに一人では広すぎる部屋が目の前に広がっていた。
部屋の位置は二階の角だった。




「ちょっ……雲雀さん、広すぎません?こんなにいい部屋私には勿体無い……」


「誰も使ってない。それに、この部屋が一番狭いんだけど」




雲雀の言葉に驚愕。これでかよ!
なら、雲雀の部屋はどんだけ広いんだ……。



興味がわいた。



「あのー、雲雀さn」


「却下」


「……まだ何も言ってないんですが」


「どうせ僕の部屋が見たいとかでしょ?」





……何故分かる?もしかしなくても読心術とか…………。




「ちょっとだけね。昔、興味があって少し習った」



してるんかい。しかも習ったってあんた…。



「まあ、あんまりにも群れてたから、結局咬み殺してやったけど」


「…やっぱり」




展開が手に取るように見える。
大体、あの雲雀が大人しく習っているわけがないんだ。





「ここの部屋、使ってないわりには綺麗ですね?」


「……世話好きな草食動物がいるんだ」


「世話好きな…………?」


草壁さんかな、それって。
でも、その事を言っているときの雲雀さんは少し怪訝な顔をしているように見えた。




「取り敢えずこの部屋にいて。で、20分後に下に集合ね」




雲雀は私の横をすり抜けていく。




「あ。後、僕の部屋に勝手に入ったら咬み殺すから。覚悟しといてね」




そう言い残したと思うと、そのままタッタッタと軽い足のりで、階段を降りていった。



言うだけいって置き去りですか。
まあいいけど。



私は早速ベットに横たわる。





気持ちいい…




そのまま浅い眠りについた…。












ユカが眠りについた数分後、いい忘れた事を思いだした雲雀は、再び部屋に向かっていた。


扉をノックする。
軽い木のドアの音が、辺りに小さく響いた。




「…………」


「……?」




返事が無い。
不思議に思った雲雀は、ドアノブをひねった。

部屋を開けて目に入ったらのは眠りについたユカだった。



…今寝たら暫く起きれないじゃないか。



ユカのいるベットに静かに座る。
気持ち良さそうに眠るユカを見ていると、髪を無意識に触っていた。

細く綺麗な指の先をサラッ……と髪が滑り落ちていく。




「…遅れて来たらお仕置きだから」




フッと微笑むと雲雀は部屋を後にした。
手には黒い携帯が握ってある。



「…もしもし、草壁かい?至急女子の制服の手配を頼むよ」




パタンと携帯を閉じる。

雲雀はユカを起こさないように静かに階段を降りていった…。







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あきゅろす。
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