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雲珠桜は春に出逢う
晴れと兄とテストと04




今までで呼び出されたことのあるものは大体何かしらに覚えがあった。
遅刻をしたものを始め、先生に反抗、暴力を振るったもの、物を破損、紛失したもの、生徒をいじめたもの、万引きしたもの、風紀を乱したもの、群れたもの、雲雀にたてついたもの。
理由は様々だが大体はそれなりのワルどもが咬み殺される。
一般生徒が呼び出される事は滅多に無い。
理由が無いのなら尚更だ。

そして呼び出された者に共通しているもの。それは……










無傷では帰ってこれない








皆が一番心配していることだった。
ユカはあかるく誰とでも隔てなく接する人だ。とても何かしでかすとは思えないのに……。





「ってゆうかユカって、雲雀の事知ってんのか?」

「……あ」




たしかにそうだ。




「でもさっきは知ってるような感じだったな……?」



どこかで雲雀の事を聞いたのだろうか?



「でも、呼び出しに怖がってなかったような……」





雲雀の存在は知っていても怖さは知らない……?
まさかそんなわけあるまい。雲雀はあの恐ろしさ無しでは語れないのだ。





「なあ、いっそのこと様子見に行ってみないか?」




この空気をうち壊すかのように山本は言った。




「な、何言ってんだよ山本!雲雀さんの恐ろしさ知ってるだろ?」

「んー?だって獄寺も気になるみてーだし」




ほら。と山本は親指で獄寺を指した。



「……。」



獄寺は手を顔に当てて窓からそとの様子を除いている。心あらずな顔をしている。



「獄寺君……?」

「……。」

「な?」




獄寺額にはシワがよってすごい顔になっている。今の獄寺ならやくざも寄せ付けないに違いない。
山本はひっそりと獄寺の後ろにたち、獄寺の耳に手を添える。




「……ユカ(ボソッ)」

「……っ!」




ばたんっと音を立てて椅子が倒れる。





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あきゅろす。
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