女。 1、 目の前の女性が、 OL風の女性が、 そうOL風の女性の折れそうな足首が、 折れそうに細い足首が実際目の前にてボキリ、と折れたので。 ビックリして怖くなって来た道を逆走したのだが。 そういえば向こう側にはご婦人がいて、 シワシワの手で杖を握りしめて僕をしきりに叩くのだと思い出し。 あぁどうしよう。 どっち行こう。 ジリジリジリ、暑い暑い暑いって。 ちょっと待て、 あのOL風の女性は僕の恋人ではなかったか。 ならば恋人として足首を折った彼女を助けなければならんのじゃないか。 ちょっと待て、 あのご婦人っていうか老女は僕の母親じゃなかったか。 何故母は僕を殴るのだ。 汗をボタボタ落としつつ、 ジリジリ考えて込んでいると恋人も母親も僕の勘違いで妄想である事に気付き。 あぁ、で、結局どうしよう。 あぁそうだ右か左に行けばいいのだ。 と考えたが、 右にも左にも女がいて、それはまた僕を鳥肌キチガイにさせるのだと気付いて頭を抱えさせたのだが。 持っている携帯を取り出してテトリスを一心不乱にやっていたら日が暮れた。 2、 家に帰ったら妻がいる。 隣に娘がいる。 二階には姉がいる。 トイレには祖母がいる。 女がいる。 女がいる。 女がいる。 3、 誰よりもつまらない夜を越えてきたのよ私、 と、 日曜日にて閉幕。 [前へ][次へ] [戻る] |