好きなあの子がヤンデレだったら
「ギリコさん、このまえ街で一緒に歩いていた女性は誰なんですか?」
「………はァ!?」
ジャスティンはギリコの隣りに腰を下ろしてニッコリと微笑む
「(めっ目が笑ってねぇ……)」
「で、誰なんですか?ギリコさん」
顔を近付けて無邪気な笑みを見せるジャスティンに不覚にもドキリとする
「えー…あれはだな…みっ道に迷ったヤツに道を教えてて―……」
「……へぇ…道を、ねぇ…」
ジャスティンに笑顔が無くなった
伏目がちのその瞳には光を映していない
「前回も、前々回も、そのまた前々々回もギリコさん、貴方は同じ事を僕に言いました」
「………」
思わず言葉を失うギリコを余所にジャスティンは何かを取り出した
「なっ…ちょ!!待てお前!」
ギリコはそれを見て驚愕した
「道に迷った人と貴方はこの様に卑猥な行為をするのですか?」
ジャスティンがギリコに見せたもの、それは――……
「なんでンな写真撮ってんだテメェは!!!!」
「僕が撮ったんじゃありません、依頼して撮って頂いたモノです」
「どっちにしろ変らねぇわ!!!」
顔を真っ赤にしてジャスティンから写真を取り上げビリビリに破り捨てる
「なんでこんな事するんだテメェは…」
「僕はギリコさんの事が好きなだけです
だから他の人にもギリコさんに触れらせたくないし近寄らせたくない、僕だけの人にしたいと言う純粋な気持ちに…貴方はケチを付けるんですか?」
「つけるわ!つけまくりだわ!」
「ギリコさんが僕以外の人に気移りしない方法はないですかね?」
「ねぇよ「あ、一つ思いつきました」
ジャスティンはポンと手を叩き、ギリコに満面の笑みを見せる
「その足を切り落としてしまえばいいんですね」
「………はァ!?ちょまて!おかしいぞ…!おかしいぞ答えがおかしいぞ!!!」
ギリコは思わず立ち上がりジリジリと後ずさる
「足が無ければあの女の人達の所になんて行けませんもんね?」
ジャスティンは笑みを絶やさぬまま腕をギロチン化させる
「やめとけよッ!お前以外のヤツは好きじゃねェしお前だけが好きだ!
だからそのギロチンをしまえ!解除をしろ!」
「……あの女の人達の処には行かせない…
僕だけを見て…
僕だけを好きになって…
僕だけを愛して…?」
「待て!!待ってくれ!話せば解る!てか聞け!」
「聞こえません、僕はイヤホンをつけてますから…
さぁギリコさん?
少し痛いと思いますけど…我慢してくださいね?」
ジャスティンは笑顔のまま腕を振り上げた
「話せば解るからァァァ!!!!!」
「ギリコ、貴方はヤンデレに萌えるドMだったのね」
「ちげェーわ!誤解だわ!」
※死ネタではありません、あくまでヤンデレで
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