愛し君へ 1 夜 土方が山崎に桜を見張るように言ってから、約1ヶ月が過ぎた。 土方「ふー…」 山崎「副長、やっぱ桜さんは高杉と繋がりなんてありませんよ」 沖田「あーぁ。無駄足だった訳か」 タバコを吹かし、山崎のレポートに目を通す土方。 隣には沖田が座っていて土方を茶化す。 土方「ちっ…」 タバコの火を灰皿に押しあて消すと、ゆっくり立ち上がる。 沖田「何処行くんですかい?」 土方「見回りだ」 沖田「じゃ、俺も」 土方が見回りに行くと言うと、沖田も立ち上がり二人で江戸の見回りに行くこととなった。 かぶき町 土方「……」 沖田「……」 夜のかぶき町は何かと事件が多い。 土方と沖田は裏道を歩き、それから公園へと来た。 土方「……!!」 沖田「どうしやした?…土方さん」 土方「しっ…」 すると、公園に怪しい人影を見つける土方。 二人は木陰に隠れ、その人物の様子を影から見ていた。 [次へ#] [戻る] |