愛し君へ 2 銀時「たく…あいつら」 「ふふっ。別にいいじゃない」 しばらく話した後、銀時と桜は店を出て公園に来ていた。 銀時「何で誰も信じないかなぁ」 「でも私は嬉しかったけど?」 銀時「桜……」 「庇ってくれたんでしょ?」 銀時「まぁ…な」 少しあるいて、公園のベンチに座ると遠くを見る桜。銀時もそれを見て、隣に腰かけた。 「銀時のお嫁さんか。…昔もそんな事言ってたっけ」 銀時「あぁ。そうだったな」 「……」 銀時「……」 すると、何故か急に黙りこむ桜。 銀時「どうした?」 「えっ?」 銀時「俺のお嫁さんになるの、嫌なのか?」 「違うよ。ただ…」 銀時「ただ?」 不安そうな桜の手を握り、悲しそうに見つめる銀時。 「私だけ…幸せになっていいのかなって」 銀時「……」 「仲間が沢山死んで、その後も私は沢山の天人や人間も殺した。そんな私が、幸せになっていいのかなって」 銀時「桜…」 「晋助だって、私のせいで傷つけてしまった。……だから私は、幸せになってはいけない存在なのよ」 震える桜を横に、銀時はそのまま抱きよせる。 桜は銀時の優しい温もりを感じ、腕を彼の背中へと回した。 [*前へ][次へ#] [戻る] |