しろの小説(長編)
事の発端
ガララ
「おい、万事屋、いるか〜?」
「よォ、めずらしいところで会うモンだな。幕府の狗がアイツに一体何の用だ?」
「高杉っ!?…聞きてぇのはこっちだ。テメーがなぜココにいる?」
「俺ァただアイツの…銀時の顔を見に来ただけだ。まぁ、向こうは今それどころじゃねェみてェだけどな」
「…どういうことだ?」
「見れば分かるさ」
「オイ、銀時っ!!どうしてあのヤローが、高杉がいやがる…ん…だ…」
「ちょっ、離せっ!!」
「えー、別にいいじゃん。減るワケじゃねーだろ?」
「減るわっ!!HPとMPが吸い取られるっ!!」
「ドレイン…的な?いいのかなぁ?そんなこというと…」
「ぎゃー、やめろォォォォ!!」
「……一体何だコレは…。何か悪い夢でも見てるのか?」
「なァ?おもしろいことになっているだろう?」
「まさかとは思うがテメーの手回しじゃねェだろうな?」
「さすがに俺でもここまでの芸当は出来ねェよ。」
「どうだかな」
「おそらく俺よりアイツの方がこの事態を一番理解してるだろうよ」
「………。オイ」
「んー?」
「あっ、土方…と高杉まで!?なんでテメーらが一緒にいんだよ!!てか、見てねェでいたならとっとと助けろやボケェ!!」
「何から聞いたらいいのかわからねェぐれぇツッコミどころ満載なんだが…」
「だったら帰ってくれない?300円あげるから」
「誰が300円で帰るかァァァァ!!…テメーは一体誰だ?」
「人にものを尋ねる時はまず自分から名乗るモンじゃないの?ま、いいや。名前は『坂田金時』。ホストやってま〜す。銀時とは運命共同体ってトコかな♪」
「まぎらわしい言い方すんなっ!兄弟だよきょーだい!!…双子のな」
「んな設定あったのかよ?」
「設定とか言うな。俺だって知らなかったっての。生き別れの〜とかベタすぎだろとは俺も思うけどよ」
「…で、なんでテメーはそんな懐かしい姿になってんだ?銀時ィ」
「そんなモン、こっちが知りてェわ!」
「ま〜、あえていうなら俺のせいかな」
「どういうことだ?」
「銀時に渡した差し入れにちょっと…ね」
「ヤロ…てっめ、すっとぼけといてやっぱしこんでやがったのかよ!!」
「だってずっと離れ離れだったし、俺、昔の銀ちゃん知らないもん。いいじゃん堪能させてくれたって」
「昔を知らねェのはお互い様だろーが!!」
「そういうワケで兄弟水入らずを邪魔しないでもらえるかなぁ?多串くんと高杉だっけ?」
「誰が多串だ!!テメーまでそのネタ引っ張るのかよ!?しかも高杉はちゃんと呼ぶのかよ!」
「金時、オメーは人の話を聞けェェェェ!!でえぇぇい!!抱き付くな、くっつくな、暑苦しい!!」
「ひどいなぁ、あんまりつれないこというと襲っちゃうぞ?」
「…子供の姿のままじゃキツすぎんじゃねェのか?」
「高杉、お前はいっぺん死んでこい!!」
「一体コレどう収拾つける気なんだ…」
「やっぱりぐだぐだのままフェードアウトなんじゃない?」
「やっぱりかオイィィィィ」
「あ、なんか気が向いたら続き書くらしいよ。あまりにもしっちゃかめっちゃかだからとかなんとか。あくまで『気が向いたら』だけど」
「次はもっとちゃんと練ってから書けよ」
「『心掛けてはみるけど多分ソレは無理』だって」
「ちっとは反省をしろォォォォ!!」
― お ま け ―
「高杉ー」
「なんだ?」
「今から俺が言うこと全部『すまねェな』で返してみろよ」
「俺が謝らなきゃいけねェ理由なんざ何もありゃしねェよ」
「付き合ってくれたら銀ちゃん貸してあげてもいいよ?」
「……すまねェなァ」
「いきなりやる気になったよこの人!?つか金時っ、勝手に人をダシにすんじゃねぇってさっきから脇がすっぱくなるほど言ってるだろーが!!」
「まぁまぁ(にっこり)」
「……たく。えっと……」
「ショタコン」
「すまねェなァ」
「ホモ」
「すまねェなァ」
「チビ」
「すまねェなァ」
「着物の趣味が変」
「すまねェなァ」
「……つまんねーヤツ」
「すまね…………」
ドシャアァァァ!!
「うわー、お約束どおりの展開でウケるー♪」
「金時、お前がやってみたかったことってコレか?」
「うん、今朝思いついたらいてもたってもいられなくて☆」
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