東京の兎と浪速の虎
第9R 「全日本新人王決勝 2」
〜千堂 Sido 6〜
千堂「ぐ、く・・・・・!」
幕之内の強烈な右をもらってしまい、ワイの体はうしろに後退した。
実況「強烈!幕之内の右だ!」
“幕之内・・・・!”
実況「場内声が出ません!それほど強烈な幕之内の破壊力!まともに食らった千堂のダメージはどうだ!?」
一歩「いける!」
ゴッ!ドガ!
リズムに乗った幕之内の連打にワイはガードするも、ディフェンスは得意じゃない、次々とパンチをもらってしまった。
千堂「ぐ・・・・・!」
ついには、ロープ際にまで追い詰められてしまった。
実況「効いている!幕之内止まりません!完全にエンジンがかかった!」
ドガン!
幕之内の左アッパーが決まる。
一歩「おおおおおお!」
そのとき。
カンカン!
ワイはゴングに救われた、フラつく足で青コーナーに戻る。
柳岡「お前と打ち合うとはな、噂通りええボクサーや。」
千堂「・・・・これや、これを待っとったんや、向かい合うとるだけでビリビリしてくる、ワイはこういう打ち合いがしたかったんや!」
柳岡「おい、真っ向勝負もええけど、奴の強打もらい続けたら、いくらお前でもヤバイで。」
千堂「せやな、幕之内の右をもろーたとき、一瞬意識が飛んだわ。」
そして、意識が戻ったとき思った、ワイのパンチをもらった奴は皆こうなっていたのかと。
アナ「セコンドアウト!」
第2ラウンドの知らせの声が響いた。
千堂「弱気になっとるわけやないで、逆や、まだ頭がクラクラするわ。
これ、どないしよ・・・ホンマ、どないしてくれようかの・・・!」
ワイは今、腹が煮えくり返っている、自分でもゾッとするような殺意を込めながら、リング中央へ向かった。
レフェ「ボックス!」
試合開始と同時に、ワイは幕之内の近付いた。
〜愛癒兎 Sido 11〜
ゆっくり出てきた千堂、ダメージは抜けているのか、通常通りに拳を構える。
“射程距離はほぼ同じ、くっついたときが勝負!”
千堂「!」
そのとき千堂が仕掛けた、パンチはスマッシュ。
ドガン!
一歩はガードごと吹き飛ばされた。
“鷹村とのスパーで見てなけりゃ、確実にもらってたな。”
そのあとも、千堂がまたパンチを繰り出した、しかも今度は、地面スレスレの下からのパンチだった。
ドガアンッ!!
鴨川「・・・!」
一同「「・・・・!」」
「なッ・・・・!」
その凄まじい破壊力に、一歩も含める鴨川メンバーは言葉を失った。
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