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創作
謎の道を進むなら2-C
時間というものはあっという間に過ぎていく。
嫌な事だと過ぎる時間は遅く感じるはずなのに何故かもう放課後だ。

「…なんだ」
「コウター、昼休みの続きはー?」
「…知らない」
「コウタらしくないぞー」
「ケント、奥の手使おう!」
「よし!」
「何を…?」

そういってマサヒコはコウタを押さえ付け、ケントは未使用の絵の具の筆を用意した。

「ま、まさか…」
「コウタは昔から嫌いだよな、コレ」

ケントはそう言って、コウタの首をくすぐり始めた。

「っ!そこはっ」
「コウタが話せばやめるけどさぁ」
「ケントー、まだぁー?」
「あー、ごめんマサヒコ。そろそろ終わりにするから」

ケントはそう言って制服のポケットから何故か筆をもう一本出した。
しかもその筆は先程の筆とは違い、平筆でくすぐる範囲が大きいものだった。

「や、やめっ」
「何で話すの嫌がるんだ?」

ケントはコウタの首や耳の後ろをくすぐりながら質問をする。
コウタは負けじと必死に耐えていた。

「んっ、くっ」
「コウタはこう言うのが好きなのか?」
「このっ、ドSが…っ」
「コウタもドSだと思うけどな」
「ひぁっ!や、やめっ!」
「じゃあ話すか?」
「話すから、やめ…っ!」

コウタはようやく筆の拷問から解放された。
「ケント強ぇ〜」
「まぁな」
「ケントはドSだ…」
「コウタもドSだと思うけどな〜」

コウタは涙目になりながらマサヒコを睨む。
しかし、涙目なところで睨んでも威力は弱い。

「まぁ、とにかく話してくれ」
「そうだよー。隠し事は駄目だよー」
「…そうだな」

それは小学5年の時だった…。


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