創作
謎の道を進むなら2-B
ケントとマサヒコは俺と凜子が幼なじみと聞き、いろんなことを質問していた。
「ね、ね、コウタって昔から大人しいの?」
「んー、そうだね。仲の良い人としか話さなかったし」
「…コウタは女子嫌いなのか?」
ケントが珍しく質問していた。
いつもはマサヒコに注意していたのに。
俺の話題にはどんだけ興味があるのだ。
「嫌い、というより苦手なんじゃない?」
「え、そうなの?」
「確か…小五の時の」
「凜子、止めろ」
「あ、ごめん」
「えー!気になるよー」
「俺も聞きたいな」
ケントまで…!
いつもは食いつかないのにどうして今日に限って食いつくのだ。
そう思っていると、昼休み終了のチャイムが鳴り響いた。
キーンコーンカーンコーン
「あたし戻らなきゃ、じゃあねコウタ」
「…おう」
「桂木さんとコウタってお似合いだよね!」
「こら、マサヒコ。分かっていることを言うんじゃない」
「…俺を茶化すのがそんなに楽しいのか」
「だって〜」
「コウタが女子と話してるのが珍しくてさ」
「そうか?」
「そうだよ!しかも幼なじみなんだもん!」
俺だって女子とは話をする。
必要事項だけだが。
「凜子は女子ではない、恐怖だ」
「「恐怖ぅ?」」
「あぁ、あれは…」
「「あれは?」」
「…止めておく」
「勿体振らずに教えてよー!!」
「じゃあ、桂木さんに直接聞いてくるよ」
「っ!」
本人に聞いたら俺の命が危ない。
大袈裟だと思われるが、俺からしたらかなり本気だ。
「分かった。放課後全部話す」
こうして最高の放課後が悪魔の放課後と変貌したのであった。
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