創作
謎の道を進むなら1-B
「コウタ、大丈夫か?」
「ケント…」
「さっき様子がおかしかったからさ、もう平気か?」
「あぁ。大丈夫だ」
多分さっきのは風邪のせいじゃない…はずだ。
そもそも風邪なんか引いていない。
「コウタ〜」
「うっ」
いきなりマサヒコが抱き着いてきたものだから柱に頭をぶつけた。
「コウタ!?」
「あ、大丈夫?」
「…大丈夫、でも衝撃が強かった」
「まったくマサヒコはいつもコウタに迷惑かけてばっかりだな。」
「そんなことないもん!僕だってコウタの役に立ってやる!」
何故かマサヒコは急に怒りだして、教室を勢いよく飛び出して行った。
「あ、おい!」
「ケント、なんでマサヒコは怒っていたんだ?」
「さぁ?」
明らかに原因はマサヒコである。
二人は気にせず会話を続けていた。
会話に二人が夢中になっていた時マサヒコはというと…
「役に立つって言ったけど…」
なにも考えずに行動していた。
「最近コウタが困っているのはなんだろ〜」
「お!榊じゃねぇか」
「先輩!お久しぶりです」
「この間パソコン直してくれてありがとな」
「いえいえ〜」
マサヒコは機械に強いため、いろんな人に修理を頼まれるのだ。
パソコンにテレビ、たまに電子レンジを修理している。
「そろそろ授業始まるから。またな」
「は〜い」
「榊も早く戻らないと授業遅れるぞ!」
「あっ」
授業の事を忘れていたマサヒコは急いで教室まで走った。
そして重要な事を思い出す。
「コウタの役に立つ事考えてない!!」
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