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一目惚れってマジですか(高銀♀)
うぜぇ
と真夏のキラキラと光る海を興味なさげに見つめながら晋助は心の中で舌打ちした。両腕には胸を主張するようにくっつける美女。
晋助ェと甘えた声で擦りよってくる。
普段の晋助なら、自分が嫌になったら離せ。と睨み手を解く。
が、今は仕事中。と抑える。

高杉晋助は今人気絶大のカリスマモデル。
老若男女問わずファンが多く、その鋭利な眼差しにサラサラな黒髪。
左目が少し前髪が隠れていて、その髪型を真似する人が続出。美容院では、晋助ヘアーと言われている。
色気にあり溢れており、どんな女性ども虜にする。否、男性でも息を飲むほど。
そんな人気モデルの晋助はハワイの海に撮影に来ていた。
撮影メンバーは男女合わせて6人。
男性陣は晋助を筆頭に、今人気急上昇の土方、そしてモデル界に入ったばかりにも関わらず多くの女性ファンを射止めた沖田だった。
そして女性陣は、先ほど晋助にくっつき甘い声を出していたモデル ルミナ。こちらも晋助と同じくカリスマモデル。その豊満な胸、エロい顔を活かし男どもを虜にする。もう一人、晋助にくっつき胸を主張しまくっているのがグラビアアイドルの花梨。
可愛い顔立ちにエロい身体が自慢の女。最後は大人しめの笑顔が綺麗なモデル、沖田の姉のミツバだった。

一通りの撮影が終わり、休憩中なのだが撮影が終わった途端にルミナと花梨の二人が擦りよってきて正直言って休める気がしない。

「ねぇ、晋助ぇ。今日、夜暇よね?一緒にご飯食べに行かない?良いお店があるの!ね?」

「ああ!ルミナさんずるぅい!花梨だって晋助さんといたぁい。晋助さぁん、この後あいてまぁすぅ?」

「すまねぇが、この後も夜も予定が入ってんだよ。俺ァ、遠慮するぜ。」

そう言い返せば、えぇー!と渋る。
全く煩い。こいつらは、一回俺が抱いただけで調子をこいている馬鹿な奴ら。俺がこいつらの事を好きだと勘違いしているらしく、笑えるものだ。
こんな面倒くさい女なんていらねぇ。
早く解放されたい。休みてぇ。

「てめぇら、一回向こうの奴らんとこ行ってこいよ。」

そう土方と沖田を顎で指す。


「ええー、やだよ!ルミは晋助といたいのよ!晋助がいーの!それに、あんなダメ女が近くにいるしね。」

「花梨もですよぉ。花梨は彼奴らなんか興味なんかありませんもん!
ミツバとばっかり話してるしぃ。」

ようは嫉妬かよ。と晋助は鼻で笑う。
確かに土方と沖田はミツバを囲んで笑いながら話をしている。まぁ、兄弟だし、昔からの知り合いなのだから仲が良いのは当たり前だろうに、こいつらは、それが気にくわないようだ。
だからって俺んとこにくんなや。と晋助はイライラとした。
タバコ吸いてぇ。と思っていると
マネージャーの万斉から声がかかる。

「晋助、お疲れでござる。
それと、ルミナと花梨さん。先ほどマネージャーが呼んでいたでござるよ。」

「えー、マネージャーがぁ?」


万斉の言葉に口を尖らせる二人。

渋渋、高杉から離れる。

「はやく、戻ってくるからね!」

そう言うとマネージャーの元に走っていった。

高杉が小声で一生戻っくんな。と言ったのを知らずに。




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