銀の光(長編2) 籠 彼は、いつも俺につめたい。 俺が、男と少し話しただけで、すぐに俺を打つ。 そして、俺を部屋の中にとじこめるのだ。 いやだ、いやだ。暗い所は嫌い。出して、出して! そう叫んでも、いくら泣き喚いても、彼が満足するまで外には出してくれない。 太陽の光さえ浴びることは叶わない。 ひたすら彼に抱かれる。 はじめは抵抗する。だけど、最後はまるでいとのきれた人形のようになってしまう。 俺は、本当に彼に愛されているの? なんで、俺を選んだの?なんでなんで? ねぇ? 疑問がグルグルと頭にまわる。 愛されてない。 そう思う。 だけど、彼は いつも俺を殴る時、部屋に閉じ込める時、犯す時。 いつもいつも同じ顔をする。 すごい悲しそうで、悔しそうで、また怒り、嫉妬の様な光が片目の鋭い瞳にやどっている。 とても とても変な顔。 折角の美丈夫が台無しだよ。 ねぇ、なんでそんな顔をするの? おれなんか愛してないんでしょ?だから殴るんでしょ、だから閉じ込めるんでしょ。なんでシンスケ? [*前へ][次へ#] [戻る] |