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銀の夢 
危険な先生(学パロ 土方先生×女子高生銀ちゃん ) 1
本当に、これは些細な偶然が重なりに重なってこの最悪な状況に陥った。
目の前には口元をニヤリと怪しく笑みを浮かべながら「責任とれよ。」と詰め寄ってくる漆黒の男。
ああ、どうしてこうなった。と銀子は形のよい眉を歪めたのだった。

その日、銀子はよりにもよってその日提出をしなければならない課題を忘れてしまった。しかも、その課題の教科の担当が厳しくて有名な先生だったので放課後呼び出され、お説教を食らったのだ。

お説教を食らうために呼び出しされた時、お妙や神楽に終わるまで待っているわね。
と言われたが申し訳ないしなぁ。なんて思って「先帰ってていーよ。」と言った。
長い長いお説教がやっと終わり、まぢやってらんねぇよ。とぶつくさ文句を言いながら、生徒がまばらになった校内をのらりと歩きながら鞄を取りに教室にむかった。
もうすでに、誰もいなくなった静かな教室のドアをガラリと開けて中へ入った。
今の時期はちょうど、夏から秋に変わるような微妙な季節で、少し教室はヒヤリとした肌寒さを感じた。
窓際の自分の机においてある鞄を手に取り、窓の外をチラリと見やる。
そこには、部活にいそしむキラキラした生徒たちが見られた。
 
「いいなぁー、楽しそう。これぞ青春って感じ?あたしも部活が入ればよかったかな?なーんて。」

と独り言を漏らしながら教室を出る。

生徒が一人としていない廊下をパタパタと歩く。そういえば、教室を最後に出た人は鍵を閉めて、鍵を職員室において来なければならない決まりを思い出したが、まぁ、いいかな。なんて思いながら、そのまま昇降口を目指す。

またあの、薄らハゲの顔を見なければいけないと思うと腹がたつ。あの教師まぢでむかつく。何よ、ちょっと課題忘れたくらいで!
あー、イライラする!三秒以内で残り少ない髪の毛の毛根全て死滅しろ。
と物騒な事を考えていたら階段から足を踏み外した。

「いったぁ....。」

足がじんじんする。見てみれば膝がすりむけて血が滲んでいた。
まぢかぁ。とため息をつきながら立ち上がり、パンパンとスカートの埃を取り払う。

「....保健室行こうかなぁ。」

と呟く。普段は保健室なんて怪我をしてもめんどくさくて行かない。
それに、いつも女子で溢れかえっていて入れないのだ。
理由は簡単。保険医がイケメンだから。
あ、保険医ってのは高杉晋助。ちなみに、幼馴染みね。みんな女子は危なそうな雰囲気がヤバい!とか眼帯してるとかかっこよすぎる!ときゃあきゃあ騒いではいるが実際は中二病だよ。あいつ?

まぁ、この時間帯じゃ流石に生徒は保健室にはいないだろう。と日が暮れてく様子を近くにあった窓から眺める。

あのハゲの愚痴も聞いて欲しいし。
としょーもない事を考えながら銀子は保健室へと足を向けた。




『今日は出張でいません。』

保健室のドアにプランプランとぶらさがるプラカードを見て、ため息をつく。
そうだ。確か昨日の夜、高杉がただ飯食らいにきた時に言ってたっけ。 

「明日、出張なんだよ。めんどくせぇ。」

もそもそとエビフライを食べながら高杉が言う。
 
「あっそ、ざまぁみろ。」

と言ったら、少しは寂しいとか。可愛いげのあることぐらい言えねぇのか。と睨まれたのを覚えている。

へーへー、スミマセンね。可愛いげがなくて!と今更ながら口を尖らせる。

無駄な体力使わせやがって、帰ったら殴ってやろ。覚えていなかった自分が悪いのだか、まぁ、いない高杉が悪い。と強制的に決めつけ、しょうがない。帰るかと足をリターンさせたその時..



「....んだよ?.....んっ........や...。」


「だいじょ...だ。.......ろ?」

微かに聞こえた声。

何だよ、いんじゃん。このやろー。 
そう思い、リターンさせ掛けていた足をくるりと戻し、保険室のドアに手をかける。

「高杉ーーー!!」

声をあげながらガラリとドアを開け中には入れば、「なんだよ。」と唸るような不機嫌な声がかえってくるはずだった。

だが.....。銀子の瞳に写った光景は...


「んぅ.......っ...。」


男女の濃厚な口づけ。
一方は生徒。そしてもう一方は...先生だった。

「......え?。」

こう見えても、銀子はうぶな少女。
その光景に思わず間抜けた声を出してしまった銀子であった。



あぁ、まぢで今日は厄日だわ。





続く

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