催眠術(宮田×牧野)★バットエンド? 「牧野さん、催眠術に興味はありませんか」 催眠術、と言えば、手や目が開かなくなったり、その人の思い通りになってしまう……、あれだろうか。 「あるにはありますけど……」 「じゃあ俺の家へ来てください。今すぐ。催眠術をかけてあげますよ」 宮田さんはそう言い放つと、返事をする暇すら与えず、私の手を引き、家へと向かった。 「あ、あの……。良かったんですか? お邪魔しても」 椅子に座りつつ、聞く。 現在の時刻は午後三時。 私はともかく、宮田さんは仕事がある。大丈夫なのだろうか。 「いいんです。では、これから貴方が催眠術にかかりやすいのか、かかりにくいのかを確かめます」 「ど、どうやって?」 「比較的簡単な催眠術をかけるんですよ。……牧野さん。両手を組んで祈るようにして、固く握ってください。出来たら出来ました、と」 言われた通り、両手を祈るようにして固く握る。 少し指の付け根が痛くなるくらいに。 「出来ました」 「よし。これから三つ数えます。すると貴方の手は石のように固まり、開かなくなります。……三、二、一」 「っあ……」 本当だ、本当に開かない。 何とか引き剥がそうとしてみるも、少しの隙間すら空かない。 「どっ、どうしましょう!? 宮田さん! 本当に開きません!」 「凄くかかりやすいんですね、牧野さん。……じゃあ」 宮田さんがニヤッと笑ったかと思うと、 「三つ数えると貴方は全身の力が抜けて、椅子にすら座っていられなくなる。三、二、一」 宮田さんの声が頭に響いて、ふっ、と力が抜ける。 椅子から落ちかけたところを宮田さんが支えてくれ、そのまま抱き抱えられる。 「宮田、さん……?」 呼びかけても無視をしたまま、どこかへ向かう宮田さん。 トサッ、と何か、柔らかいものの上に寝かせられる。 宮田さんのベッドのようだ。 部屋全体から微かに宮田さんの匂いが漂う。 ……この匂い、好きだ。 「……牧野さん。今から三つ数えると、貴方はそこに手をかざしただけで感じてしまうようになります。三、二、一」 私がこの部屋を満喫していると、宮田さんはそう言って、両手をかざす。 場所は丁度、耳の延長線上。 胸で最も敏感な突起の真上。 「んあッ、やっ、やだぁッ!」 ただ、手をかざしているだけ。脱がされてもいない。 それなのに何故だか感じてしまう。 「んッ、アッ! やめ、みや……!」 「俺が指を摘まむようにすると、もっとよくなる。三、二、一」 宮田さんはすぐさま、指を摘まむようにする。 本当にその突起を、乳首を摘ままれたような感覚。 「アァっ! ちくびっ、つままないでぇッ! んひっ!」 「嫌だなぁ、何を言ってるんですか。摘まんでなんかいませんよ? 脱がしてすらいませんし。ほら……」 宮田さんはわざとグリグリと摘まむようにすると、手を上へスッと持ち上げる。 ……意味が分かった瞬間、ゾッとした。 「〜〜〜〜〜ッ!!」 乳首を強く引っ張られる感覚。 それと同時に私は大きく仰け反り、果てた。 服を着たまま、トランクスに精をぶちまけてしまった。 「あれ? 触ってもいないのに……。イッちゃったんですか? 牧野さん」 空中で股間の辺りを撫でられる。 果てたばかりのソレは敏感に反応し、一撫でで勃ち上がってしまった。 「ち、ちがっ」 「三つ数えるとズボンと下着を脱ぐ。三、二、一」 三つ数えられると、身体が勝手に動く。 長い法衣の裾を捲り、ベルトを外す。 自分で焦らすように、ゆっくりチャックを下ろす。 「早く」 「は、い。……ハァ、ハァ」 息が荒くなる。興奮が収まらない。 ズボンを脱ぎ捨て、トランクスも脱ぎ捨てる。 「ほら。今、牧野さんはソコを触って欲しくて堪らない。後ろの孔も前も、じんじん疼いて堪らない」 言われると、今度は数えてもないのに本当にそうなって……。 触って欲しい。自分じゃなく、宮田さんに。 宮田さんに触って欲しい。 「……どうしたんです? 腰を揺らして」 無意識のうちに腰が振れていた。 「触って欲しいんです……っ!」 「どこを?」 「あっ、あっ、あっ……」 言わなきゃ触ってもらえないのに。 腰ばっかり振ってしまう。 「腰だけ振ってても触ってあげませんよ?」 「触ってください……!」 「だからどこを? どこをどんな風に? それを言わなきゃ触ってあげません」 ココの名前を言えばいいだけなのに。 恥ずかしさが勝って言えない。 言おうと開けた口が言葉を発せずに、パクパクとだけ動く。 「言えないならもういいですよ。触りません」 「いっ、言います! 言いますからっ! お願いです、触って……」 「じゃあ、どうぞ」 「……。ち、くび。と、お、しりのあな。と、お、ちんぽ。を触られたい、です」 宮田さんから言わされた卑猥な言葉。 宮田さんの手が股間ヘ伸び、触ってもらえる。 ……と思っていたのだが、寸前のところで止まる。 「でも、そんな淫らな人のソレなんて、触らなくてもいいですよね」 手を輪のようにして、上下に動かされる。 「あッ! やっ、ひっんッ、あ、あ、あぁッ!」 「触ってないのに感じるなんて本当に変態ですね。牧野さんは」 腰が勝手に動いてしまう。 「ね、お尻の穴も触って欲しいんですよね?」 そう言うと、宮田さんは右手を輪のようにして、その中に左手の指を突っ込んだ。 「〜〜〜〜ッ!?」 「入っちゃいましたね、牧野さん。指、増やしてあげましょうか」 一本だった指が二本に増やされ、手で作った穴の中に出たり入ったりを繰り返す。 「んあッ、やァッ、みやた、さッ……!!」 「あれ、またイッちゃったんですか? 触ってないのに……」 「あ、あ、あ、あぁ……っ」 宮田さんは連続で二回もイッた私に満足したのか、にこりと笑って、 「三つ数えると、強烈な睡魔が襲ってきて、貴方は寝てしまう。三、二、一」 やっぱり宮田さんは凄い。 ほんとに、ねむく、なってしまう、んだ、もの……。 「寝てるな、よし。……これからずっと貴方は俺に何をされようと抵抗できない。受け入れるようになる。しかし、起きたらこの催眠のことは忘れている。いいですね?」 「んあ……。は、い。んん……」 「ナニを、されても、ですよ。絶対ですからね……」 起きると、精液で汚れていた筈の下半身は綺麗になっていた。 脱ぎ捨てた服も着させられていた。 違和感を感じ、トランクスの中を覗くと。 ……自分も一回はトランクスに出したが、明らかにそれ以上に白い謎の液体が入っていた。 宮田さんの、だろうか。 それにしても、この部屋は宮田さんの部屋の筈なのに、やけに自分の部屋とそっくりで錯覚する。 ただ、自分の部屋と違うのは隣に上半身裸で下着を着ずにズボンのチャック全開の宮田さんが寝ている、ということだろうか。 服が気持ち悪いが、帰ろうと身体を起こすと、 「帰らないでくださいよ」 「いや、帰り……! ……帰るのは、もう少しあとにします」 今、何が起こった? 私は帰りたいのに、口が勝手に……! とりあえずやり過ごすため、宮田さんに背を向ける体勢になる。 そんな私を追い詰めるように宮田さんに抱きつかれる。 股間を揉まれ、ぐちょぐちょと音が鳴る。 「ねぇ、牧野さん。その下着、気に入っていただけました? それ、俺、頑張ったんですよ? 五回ぐらい出して……」 「いっ、嫌……! じゃ、ない。です……」 どうして? なんで口はこんなことを……。 「それはよかった。牧野さん、こっち向いて?」 嫌なのに。向きたくないのに。 身体は向いてしまう。 「いい子ですね。……牧野さん、今日、泊まりますよね。そんな格好で帰れないでしょう?」 「いっ……! は、い。きょ、今日だけじゃなく、ずっと、宮田さんの家に泊まりたい……」 こんな、心にもないことを、私は。 ……いや。本当は、宮田さんのことが、好き? 「同棲ですか? いいですよ。……ただ」 宮田さんが乳首をなぞる。 「住まわせてあげるんです。こういうこと、してもいいですよね」 宮田さんが私の服を脱がしていく。 ……もう、わからない。 「はい、宮田さん」 もう私は、彼のことが好きなんだ。そうだ、そうなんだ。 [*前へ] [戻る] |