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ときめきとも言えないけど








「………で、これはこうだから………って、」

何だろうか、この子は。いやなにって生徒だけどね?一番前の席でこうも堂々と寝られても対応に困らない?
今までは彼は一番後ろだったから見逃してきてあげたけど。

「………奈良くん。センセーの授業聞いてる?」

「………」


最近の若い子はこうだ。無視ですか、そうですか。まあサ、オレの授業がそうも面白くないのかな。まあ面白くやってるつもりもないけど……


「なに、こいつは俺の授業以外でもこんな感じなの?」

「殆どの授業寝てるんじゃね?」

オレの呆れた問いに、ご丁寧にこの不真面目な生徒の後ろの犬塚が答えてくれる。
教室ではクスクスと笑いが起きている。ああ、先生泣かせって訳か。


「しかしこんなにあからさまだとセンセー傷付いちゃうんだけど」

「カカシせんせーキモいってばよっ……いてェっ!?」

いちいち五月蝿いやつらだ。とりあえず渦巻ナルトにはチョークを投げておいた。



「ふぅ……まあいいか。とりあえず誰か、今日の放課後生徒指導室に来いって奈良くんに言っておいて?」


「シカマル行かねーと思いまーす」

「えー……」


寝ている彼の気持ちを代弁したように言った犬塚の言葉はやけに説得力があって。どんだけ駄目な子なんだ、この子。呆れるを通り越して笑えてしまう。

「ま……いーや、無理矢理来させて」

なんだかめんどくさくなり、犬塚に吐き捨てるように言うとなんで俺が…とかかなり嫌そうな顔をしていた。いや、仮にも友達なんでショ?


…と、都合よくチャイムがなったので、とりあえず今日の授業はおしまい。予定より進まなかったのが誤算だ。


でもまあ、
(……寝顔は意外と可愛いもんだな)
前々から気にはなってたんだけどさ、その反抗的な態度とかがクる。俺の好みの可愛い子…って訳でもないけど、男だし。まあでも、恋愛に性別なんて関係ない。恋愛って言ってしまうべきなのかはさておいて。



















「………しつれーしまぁす」

「あ、来たんだ」


ガラッと扉が開いて、入ってきたのはツンツン髪を結わえた、奈良シカマルだ。頭の半分は来ないかもと認識してたもんだから、何とも間抜けな言葉が口から零れた。


「いや……アンタが呼んだんじゃないっすか」

「まあそうなんだけどさ」


はぁ、と怠そうにため息をついた彼は俺の座っている席の机を挟んで向かい側に腰を下ろした。

「で、なんすか」

「んー………」

「…チョージたち教室に待たせてるんすけど」


彼があまりにめんどくさそうに話すので、棒読みでへーそうなんだ、と返事をしたら隠そうともせずに顔をしかめた。



「用ないんだったら帰ります」

「まあまあそう言わずにさ……なんで呼ばれたか分かってる?」


「俺が授業聞いてなかったからだろ」



あ、なんだ自覚あるのか。まあそれだけじゃないけど。俺は基本寝てようが何しようが勉強が出来ていれば構わないのだ。今向かいに座っている奈良…もテストの点だけはいつもいい。間違いといっても些細なものばかりだ……というか、わざと間違えてるんじゃないのかと思うようなとこれを空白で出していたりする。多分後者だ。
まあ、平常点は最悪だけど。





「奈良くん、彼女は?」

「…は?」

「いるの?」

「いや、いないっすけど……ってアンタには関係ねーだろ」


まあそりゃそうだ。だけどそんな貧乏揺すりしなくてもいいんじゃない?そんなに俺と二人って嫌かなあ? とりあえず彼に彼女がいなかったのは好都合だ。二番手なんて萎えるからねぇ……

なんて、まだ落とせてもいないんだけど。




「ねぇ奈良くん?」

「なんすか……」




「俺と遊んでみる気、ない?」




その敵視するような鋭い目も、嫌いじゃないんだけどなぁ。























意味わかんないや。すみませんこんなので………

2010/1/8

 


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