ああ、
「……ぁ…スマ……っ…」
その言葉がオレの口から零れ落ちた瞬間、キバの動きが止まった。
軋んでいたベッドのスプリングも。
キバは驚きもせず、オレを見つめた。
なにも言わなかった。
「…わ、りぃ」
さっきの一言は、キバの前では決して紡いではならない禁忌の言葉だったのに。きっとお前を傷付けたと思った。
それなのに、
「いいんだ、分かってやってんだから」
キバは笑う。
困った様に笑う。
止めて。
止めてくれよ。
なんでオレの目から涙が出んの。
アスマ死後。
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