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BLACK!
act.1








「貴様!どこの者だ!!」





『私はある依頼者(クライアント)に依頼された【殺し屋】・・・・安心して下さい、すぐに向こうに逝かせてあげますから』




そう言い、女はナイフを男に振るった。




「ぎゃああああ」



―――ドサ




男は悲鳴をあげ、倒れた。




『Dorma paca tamente(安らかに眠れ)・・・・』




女はイタリア語で呟いた。




『はぁ、また血が服に付いた』




人の血液って洗ってもなかなかとれないんだよね・・・・




『もう、面倒だな』




私の仕事は【フリーの殺し屋】だ。



私はこれまで人の血に濡れ、沢山の人達を殺してきた。




『もうそろそろ仕事、辞めよう』




これ以上、人の血に濡れたくないし(洗うの面倒だから)、殺しても残るのはモヤモヤ感。




『どこで働こう・・・・』




今まで殺し屋をやってたんだから普通の仕事は無理だろう(ヘマはしないけど、どっかで大変な事になるし)と、なるとやっぱりマフィア?




『ボンゴレファミリー・・・・』




うん、ボンゴレファミリーで働こう!!





『そうと決まればボンゴレファミリーへ行こう!』




女は踵を返し、ボンゴレファミリーへと向かった・・・・







さぁ、元殺し屋の女の苦労な日々の始まりだ―――







act.1








―ボンゴレファミリーアジト前―




『・・・・デカイ』




ここは城か!!っていうぐらいデカイ。




『こんなんだったら給料も高いよね!』




世の中金でしょ!!




『取り敢えず、中に入らなければ』




私は無駄に高い門を見据える。





『呼び出しするか』




そう言い、私は門の横にあったインターホン?を押した。暫くするとガガっというノイズ音の後に男の声がした。




「誰?」




『あの、ここで働きたいのですが』




「・・・・そう」




私がそう言うと男は少し間をあけ、返事をした。


その返事と同時に門がギギィと音をたて開いた。




『入れって事?』




門が開いた=入れだよね・・・・?




『失礼します』




私が中に入ると門が再び重い音をたてて閉じた。




『さて、交渉に行きますかね』




許可を得るにはファミリーのボスに交渉しなきゃね。




――ビービービー




『ん?何の音?』




―――ズダダダダ




「見つけたぞ!不法侵入者め!!」




黒いスーツの群れが私に向かって突進してくる。




『・・・・はぁ!?ちょっなっええええ!!?』




私、ちゃんと門から入ったよね!?ちゃんと連絡したよねっ!!なのに何で不法侵入者扱い!!?




「覚悟しろ!」




黒い群れが一斉に私に銃を向ける。




『ちょっ私は只ここで働かせてもらいたいだけの一般人なんですけど!!』




「嘘をつくならもっとましな嘘をつけ。どこにそんな全身真っ黒で長いコートを着ている一般人が居るんだ。おまけに顔もよく見えないしな。」




いやいやいや、確かに一般人じゃないけど!(元殺し屋だし!)全身真っ黒なのは只寒かっただけで、よく顔が見えないのはこのコートがデカイだけなんだよ!!




『だから違うってうわっ!!




「チッ」




チッじゃねぇぇぇ!!おまっ危ないじゃん!!あと少し遅かったら弾直撃する所だったじゃん!!私が殺し屋じゃなかったら死んでたぞ!?





『(これは戦わなければならないかな・・・・)まったく・・・・人の話は最後まで聞きなさいってあなた方のお母様に言われませんでした?』





女の纏う空気が重くなる。





「(!!空気が鋭くなった・・・)そんなものとうの昔の話だな!」





『そうですか・・・・では、私が直々に教えて差し上げます』




私はニッコリ笑ってそこらにあった箒を持つ。




「行くぞ!」





「「「「おう!!」」」」




男達は自分の武器をそれぞれ持ち、私に走り向かってくる。




『面倒ですが仕方ないですね・・・・』




そう言い、私は箒を構えた。




――カツカツカツ




廊下に革靴の音が響く。




―――ギィィ




扉を開けると二人の男が居た。




『あのーここってボンゴレボスの部屋ですよね?』




「誰だてめぇ!!」




一人の男が私に言った。




『えーと、不法侵入者扱いされてる者ですが・・・・』




「てめぇか全身真っ黒な不法侵入者って!10代目、アイツを果たせてきます!」




10代目っていう事はあのススキ色の男がボスか。銀髪は部下?




にしてもあーあ、また面倒な事に・・・・。




『だから、不法侵入者じゃないって言ってんじゃん!』




何でここの人達は皆人の話を聞かないかな(怒)




「果てろ!」




『ちょっタンマ!!』




ドカーン




――――パサ




「「!!」」




『ケホケホッちょっこんな狭い所でダイナマイト使ってんじゃねーー!!!死んだらどーすんだよ!!』




さっきの弾よりヤバかったじゃないか!!!




「その目・・・・殺し屋【柚羅】か?」




今まで黙っていたボス?が言った。




『目?あ、フードずれてんじゃん!!』




「殺し屋が何の用だ」




『んー実は殺しに来た訳じゃないんだよね』




私はボスの所にスタスタと向かう。




―――スッ




『初めまして、ボンゴレファミリーボス。今回は貴方様に頼みがあってやって来ました』




「頼み・・・・ね。良いよ、聞こうか。隼人、今すぐ皆を集めて」




「!分かりました」




銀髪の男は部屋を出て行った。




『良いんですか?』




「何が?あ、俺の名前は綱吉ね。ツナでも良いから」




『あ、私の本名は劉夜です。私は殺し屋ですよ?いつ貴方を殺すか分からない』




「もしお前が俺を殺そうとしたら首を飛ばすだけだから(黒笑)」




うっわ、黒い人きちゃったよコレ。あ、何か悪寒が(ブルッ)




「集めました」




「ありがとう」




「おや、あそこに居るのは不法侵入者じゃないですか?」




「沢田!何の用件だ!?」




「ツナ、今不法侵入者がって・・・・あれ?」




「あれ?ヒバリさんは?」




「ヒバリは後で来るらしいぞ」




「そう。皆を集めたのはコイツの事についてだよ。ほら」




どんっと前に出される。




『うわっ!ど、どうも』




「劉夜、あの柄の悪い銀髪が獄寺隼人、南国果実が六道骸、暑苦しいのが笹川了平、揉み上げがリボーンで、あの天然過ぎるのが山本武ね」




「(がっ柄の悪いって・・・・ずぅん)」




「誰が南国果実ですか!」




「む!暑苦しいとは何だ!」



「ツナ、撃ち殺すぞ」



「天然か?」



「もう一人居るんだけど、また後でね」



「コイツは殺し屋【柚羅】じゃねーか。コイツがどうしたんだツナ」



「俺に頼みがあるんだって。ね、劉夜?」




『(いつの間に呼び捨て!?←今頃気付いた)はい、実は・・・・』



私はツナさんにボンゴレファミリーで働かせてほしいと頼んだ(視線が痛い中で)




「お前、殺し屋の仕事はどうしたんだ」




面倒だったから辞めました。服や顔や髪に血が付いて洗うの面倒だったんで』




服の血は手で洗わなきゃ落ちないし(あれは本当に面倒だった)




『それに殺し屋をやっていたのは生きる為でしたから』




「どういう事?」




『私、捨て子だったんです。6歳頃に捨てられたみたいであまり覚えて無いですけど・・・・小さい頃はお金を得る為には【殺し】しか無いと思って殺し屋をやってたんです・・・・』




皆が黙って私の話を聞いている。




『私は人を殺し過ぎた・・・・ただ、自分が生きる為だけに多くの命を―――』




ひたすら生きる為に血に濡れてきた日々。




何時からか人を殺す事が当たり前になっていた。



何時も殺した後に残るのは後悔。



殺される時の人間の顔を見れば生きる為と言って命を奪う日々。





もうこんな毎日は嫌だ。




『だから辞めたんです』




私は力なく笑う。




―――ぎゅっ




『わっ!!』




「今まで辛い思いをしたんでしょうね・・・・もう大丈夫ですよ」




パイナポ・・・・骸さんが私をぎゅっと抱き締め、優しく言う。




「綱吉!今すぐこの子を使用人にしましょう!!」




「はぁ、他の皆は?」




「10代目が良いなら・・・・」




「俺は良いぞ、面白そうだからな(ニヤリ)」




「構わん!!」




「俺も良いのな」




「後はヒバリさん「綱吉、何の用?」!ヒバリさん」




この声は・・・・!




「六道骸、君が抱き締めてるのは何?」




「おや、見ますか?」




骸さんは横に少しずれる(あ、抱き締めんのは止めないんだ・・・・)




『さっきの人!!』




「ワォ、君は確かここで働きたいって言った子だね」




『貴方のせいで不法侵入者扱いされたんですからね!!』




「それは大変だったね。で、この子がどうしたの?てゆうか、この子誰?」




『(軽くスルー!!つか今さら!?)劉夜です。貴方は?』




「僕は雲雀恭也。それで綱吉、この子をどうするの?」


はい、ギャグ少ないー!!また
してもやってしまいましたね。もっと笑いを増やさなきゃ・・・・!!
       2009/3/24


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