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4.壁を抜けて





 「ち…くしょ!!」

 真っ直ぐに斬月を
 降り下ろす一護

 「舞え…袖白雪!」

 「ルキア!!そっちは!?」

 「粗方片付いた!!」

 先ほどの場所から
 移動し西の方角―
 とある廃病院

 そこには伝令神機の
 表示の通り、大量の虚が
 固まっていた

 石田の矢と
 ルキアの袖白雪のお陰で
 大分数は減ったが
 病院内からまだうようよ
 出てくる始末

 「ハァ…ハァ…」

 「大丈夫か…井上」

 「だ、大丈夫!!」

 「チッ…黒崎!!
 病院内に入って
 元を絶ってこい!!」

 「命令すんなっ!!
 行くぜルキア!!」

 「あぁ!」

 「外は私達に任せて!」

 「ム…」

 一護は頷き
 病院内に入っていく
 ルキアは後から
 ついていく














 「っ…ふぅ…」

 「大丈夫か?」

 「あぁ…もう平気な
 筈だぞ」

 汗を拭うルキア
 どうやら元は無事に
 塞げたようだ

 「黒崎!」

 「朽木さん!!」

 急いで
 駆け寄ってくる三人に
 もう平気だと伝えると
 ホッとした顔になる

 「しかし…何故
 こんなにも虚が…」

 「浦原さんに
 伝えた方が
 いいんじゃねぇか?」

 「そう…だな」

 フ…と微笑み
 刀を鞘に納める

 「ム…井上
 どうした…?」

 「……え?
 あ、あのさ茶渡君。
 何か…声聞こえない?」

 織姫は廃病院の
 壁に耳をあて
 何かを一生懸命聞こうと
 している

 「井上…そこからは
 普通、ない」

 「空耳じゃねぇか?」

 少々呆れ気味で
 織姫を見る茶渡と一護

 ルキアは織姫と
 同じ体勢で聞いてみる

 「…聞こえないが…」

 「えー…小さいけど
 誰かが叫んでるよ…」

 織姫がぐいっと壁に
 もっと体を寄せた瞬間―

 「へ…キャアァア!!!!」

 するりと壁の中に
 入ってしまった

 「い、井上!!!!!????」

 ルキアは
 掴もうと手を伸ばすが
 なんと自分も壁の中に

 「うわ!!」

 「ルキアっ!!」

 一護は腕をかろうじて
 掴み引き戻そうとする

 しかし中に引き込む
 力は半端なく
 茶渡・石田が合わせても
 じりじりと壁の中へ


 「や…ヤバいぞ黒崎!!」

 「ムゥ…!!」

 「ッ…」

 三人が軽くパニックに
 陥っていると

 するとなんとも
 緊張感を台無しにする
 声が

 「力むな!!痛い!!」

 「さ、三人とも!
 私と朽木さんは平気
 だから♪」

 「「「え」」」

 その声を聞いた瞬間
 三人は一気に力を緩めて
 しまい否応なしに
 壁に引きずり
 込まれたとさ



 「「えぇぇぇぇぇ!?!?」」

 「……ムゥ…」












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あきゅろす。
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