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リリカルなのは〜鏡の中のあなたへ〜
召喚2
次に目を覚ましたのは何かの液体で満たされたカプセルの中だった。

息を吐くとこぽ、と小さな気泡が生まれる。

驚いたことにこの液体の中では息が出来るらしい。

ゆらゆら揺れる視界の奥で、明かりに照らされた人影がこちらを向く。

「気がつかれましたか?
ドクターを呼んできますから少し待っていてください」

そう言って離れていく女性。

どうやら最初に会った女性のようだ。

声に聞き覚えがある。



しばらくすると白衣の男が先ほどの女性を連れて現れる。

「やあ、気分はどうかな?」

最悪だ、そう言おうとしたが口からは気泡が出るばかり。

全く声にならない。

仕方ないので首を振ろうとするがそれも出来ず。

どうやら、首が固定されているらしい。

「ああ、返事は構わないよ。
こちらで読み取るからね。
少々、話があるから聞いてくれるかな?」

そう前置きして話し出す。

何でも、僕の身体は致命的な損傷を受けてしまい、現在医療ポットで延命している状況らしい。

それなので実験用の素体?に僕の身体を移植するそうだ。

素体を移植するんじゃないかと聞いたら、

「移植出来る部位はほとんど無いからね、これであっているよ」

だそうだ。

聞かなきゃ良かった……

「ではお休み少年。
良い夢を…」

再び薄れる意識。

ああ、そう言えば名前をまだ聞いていない…

「私の名前かい?
私は…」

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あきゅろす。
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