テキトー、ときどきイッショーケンメー 1つの仮説。 無事部屋に帰ってこれた俺は、1つの仮説を思いつく。 『俺は本当にボンゴレ9代目の娘なのではないか?』 父さんが会わせたいと言った相手に会った方がいいと感じたり、武器庫に行けたり、帰り道だって勘を頼りに帰ってきた。 これではまるで超直感。 原作とは違うことがありうるこの世界で、その可能性は十分ある。 だが、だとしたら母親の反応が気になる。 何故俺が炎を灯すまで言わなかった? もっと早く言っていれば、母親は娼婦をあの時まで続ける必要はなかった。 ボンゴレボスは自分の子供を生んでくれた人を放っておきはしないだろう。 そうでなくとも次期ボンゴレ10代目最有力候補の母親として裕福な生活が送れたこと、間違いないはず。 ただ俺が9代目の娘だと忘れていただけか、それとも9代目は父親ではなく俺の勘がたまたま優れていただけなのか。 「・・・・・・」 やめよう。 仮説は仮説でしかない。 分からないのだから、何を考えてもそれは『憶測』にしかならない。 真実に辿り着けないのなら。 「考えるだけ、無意味だ」 部屋の電気を消し、『俺』にとって初めてのその感触に身を委ねた。 [*モドル][ススム#] [戻る] |