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Nover
はじまり
「・・俺ね、お金より大切なものなんかいっぱいあるとおもうんだ。」

……

「ナスカ…急に何?」

玲が爲架のほうを向く。

「……いやあ・・ちょっとそう思っただけ…」
「ふうん?」

爲架はチラチラこっちを見て来たけど
玲はあえて興味がないようにつんとした。

「…あきr―――」
「ばかにいいいいいいいい!!!!」
「ひいっ!!!」

爲架が玲に話しかけようとすると
ドアがバンっと開いて東華がズカズカはいってきた。

「…っち…トウカめ・・」
「…兄ぃ。俺の財布から二千円ぬいたね?」

…あー・・
玲はなんで爲架があんなセリフを行ったのかが分かった。

「…アキラくんー・・さっき舌打ちしてなかtt「兄ぃ!!!」
「ひいいい!!!」

爲架は東華に怒鳴られる。
爲架はあまり口げんかなどがつよくない。
だから、兄弟げんかで口げんかになると圧倒的に爲架が圧倒されてしまうのだ。

「給料が入るまで待ってよう・・」
「…むり。どうせ今あるでしょ?二千円くらい。」
「…ないもん。爲架の二次元ポケットにはありませーーん」

爲架があっかんべーをする。
…あ、可愛い…
(↑玲の声w)

「兄ぃ!!」
「ひいいいい!!」
「・・・トーカ?そろそろやめたらー?なっちゃんほんとに泣くよ?」

・・・見ると爲架はそんとに泣き目だった。

「(・・ナスカ・・・・)」

玲はちょっと爲架のほうに眼がいった。

「・・・」
「スズーーっ!いじめるーー!東華がーー!!」
「おにーちゃんでしょうがっ!」
「年は変わんないもん」
「数秒早く生まれたでしょうが」
「・・・スズも結構いうんだね」
「なっちゃんが弱いだけじゃない?」
「・・・・・・」

爲架はチラチラ玲を見てくる。
玲はえ、僕!?と思った。

「(・・・たすけよっかな?)」
「兄ぃ!!」
「・・・!」

東華が声を上げる。
玲は舌打ちをする。

・・・またあいつか・・

「さっすがに俺も怒るよ!?俺にいくら借金してと思ってんの!!」
「・・・・わからない」
「一万二千百円!!覚えといてよ!」
「東華くんこまかいーー」
「女子高生っぽく言ってもダメ!!」
「・・・ほんとに待ってって!!」

爲架が後ずさりする。
東華はその後を追う。

「・・・そんな顔してると俺がおそっちゃうぞ?」
「・・え?」
「なんてね――」

ガタっ!

椅子がすごい音を立てた。
玲が急にたったからだ。

「・・・すいません。僕、コンビニいってきますね?


沈黙。
玲が走っていく音だけが残る。

「あ、俺、心配だから追ってくね?」

パタン。

部屋には東華と鈴だけが残る。

「・・・あーいっちゃったね。兄ぃ達」
「あーじゃないでしょ?」
「うるさい」

東華は椅子に座る。
少しいらだってるかのように貧乏ゆすりをする。

「・・・トーカ!あれ、わざと?」
「・・・・・・・」

無言の肯定。

「・・素直じゃないから・・・あいつが」
「・・・おひとよしだねートーカは」
「そのままそっくりあんたに返すよ」
「……まったく素直じゃないよねえ」
「ホントにな」
「・・・・あっくんじゃないよ」
「・・ん?じゃ誰だよ」

鈴はくるりとまわって

「秘密」
「はあ!?きになんじゃん!!いえよ!!」

追う東華。
この部屋には誰もいなくなった。






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あきゅろす。
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