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みつめてナイト フォローストーリー
5月祭にて・・・
きいぃんこおぉん・・・・
「おっ、そろそろ学校が終わったみたいだな。そろそろソフィアちゃんが出てくるんじゃないか?」
「はぁぁぁ、今日あの娘に会えたら良いのになぁ・・・。」
「そうそう、ハジメ。その事は今日はソフィアちゃんに言うんじゃないぞ、わかったか?」
「え〜?どうして〜」
「まぁ良いからそういう事にしておいてくれ。」
「ん〜〜、わかったよ。そうするね。」
・・・。
ソフィアちゃんの熱い視線に気がつかないとは・・。
ん?あの髪型は・・・。ソフィアちゃんが来たみたいだな。
「あっ、御待たせしちゃってごめんなさい。」
「いや、そんなに待っていた訳でもないさ、なぁハジメ。」
「うん、ついさっき来たばっかりだもんね。」
「そうなんですか?時間も余りありませんし、そろそろ行きましょうか?」
「そうだな、行こうか。」
「うん、行こう!行こう!!」
と言う訳で、少々不安を残しつつ、街を案内してもらう事になった。
「このフェンネル地区からマリーゴールド地区まで通じるこの通りにほとんどの商店があるんですよ。」
「ふうんそのなのぉ?人がいっぱい集まるところってどこなの?」
「え〜っとですね、キャラウェイ通りからロムロ坂にかけてのあたりですね。」
「そぉなんだぁ〜」
「ハジメさんどうかしたんですか?」
「いや、このところ人の多いところって見てないからさ、珍しいんだよ。」
まったく、フォローばかりだなぁ・・・。
「はぁ、そういうものなんですか。」
「あっ、そういえばもうすぐ5月祭があるんですよ。」
「えっ、それどんなお祭り?」
「結構多くの人が集まるんですよ。そこで、花嫁コンテストなどが行われるんです。」
「ふぅん、そうなんだ。おもしろそうだねっ。」
「・・・。」
ハジメにとってはそういうところであの女の子を捜すのだろうなぁ・・・。
そして日が暮れてきた。
「今日はどうもありがとう。これで欲しいものを買いに行くことができるよ。」
「ありがとね、本当に助かったよ。」
「いいえ、大したことをしたわけではありません。この間のお礼ですから。」
ソフィアちゃんはほんのり頬を赤く染めほほえんでいる
「あっ、もしよければ今度の5月祭の時に案内しましょうか?出店がでると結構雰囲気変わるので道に迷うといけませんから。」
「ん、じゃぁお願いするね」
にっこりほほえんでいるが、ハジメの場合今日一日は浜辺であった女性でいっぱいであろうに。
あのほほえみは罪作りだよなぁ・・・。

そして5/1・・・5月祭の日
「ねぇねぇどんなお祭りかな?楽しみだね。」
「ん〜、どこへいってもうきうきする気分は変わらないんだけどな。」
「僕はね、出店の食べ物が楽しみなんだ。」
「はははは、ハジメならそう言うと思っていたよ」
「んもう、そんなに笑わなくてもいいじゃない。」
「そろそろ、待ち合わせの場所に行こうか。」
「うんそうだね、女の子を待たせるのも悪いものね。」
ハジメが、今日一日あの娘のことを持ち出さないでくれる事を祈って出かけることにした。
「あ、お待たせしてしまって申し訳ありません。ちょっと支度にてまどってしまって。」
「ううん、全然気にしてないよ。さあさあ、早く行こうよ。」
「そうだよ、女性はとかく準備に時間がかかるものだからね。」
「そう言っていただけるとありがたいです。お二人ともお優しいんですね。」
「このお祭りは春の訪れを祝うお祭りで、各地で5月柱立ての行事が行われるんですよ。」
さすがに人が多いな。3人で歩いていると・・・。
「はいはい、そこのお兄さん。ナイスガイコンテストに出てみない?」
「え?僕?」
「いいな、やってこいよ。いい話の種になるじゃないか。」
にやりと意地の悪い笑顔を作りハジメに言ってやった
「んもう。人事だと思ってぇ」
少しふくれっ面してはじめが言う。
「でも、ハジメさんなら、きっと優勝できるんじゃないですか?」
「ん〜〜。みんながそう言うなら、出てみようかな?」
「客席で応援してますから。」
「がんばれよ。」
と、結局おだてにのってハジメはコンテストに出ることとなった。
「レディースアンドジェントルマ〜ン!イッツショウタイ〜ム!!5月祭名物ナイスガイコンテストハ〜リキってぇ行ってみよう!」
「始まりましたね。」
「きっと東洋人は物珍しいから、審査員次第ではいいところまで行くだろう。」
「そうですね、ほんとに優勝したらいいですね。」
「まあな。」
「さぁ今回は、なんと遠方から、このドルファンにいらっしゃてる東洋人もいらっしゃいます。」
「ウォォォォォォォ!!」
「おっ?結構人気があるのかな?」
「早く男は終わらせて、花嫁コンテスト始めろ〜〜!!!!!」
「はいはい、ナイスガイコンテストでは、出場者による一芸を披露していただきます。だからまだまだお時間はかかりますのでご容赦ください。」
「ははははは、女性の方がいいわな。」
とコンテストは進行していき、そしてハジメの番がきた。
「山田ハジメです。今から兜割をします」
と言うと西洋のあの分厚い兜が運ばれてきた。
「おいおい、いきなり言われたからって、武芸とは・・・。」
「わぁ、あんな鉄の兜を割るんですか?」
「まぁ、達人クラスしかできない技なんだけどね。」
「てぇぇぇぇぇぇい!!!!!!!」
カシィィィィィィン!!!!と金属音が会場内に響き渡る。
普通なら兜がへこむだけなのだろうが、まっぷたつに割れた。
「オォォォ!!!」
そうだろうなぁ、この国の剣ではあんな芸当はできっこないものなぁ・・・。
結局優勝はできなかったものの、ハジメは準優勝になった。
「惜しかったですね。でも、あんな事ができるなんて私びっくりしました。」
「ううん、大したことないよ。ぼくは5年くらい前からできることだったし。」
ほんとに底が知れないやつだ・・・。
そしてあっという間に時は過ぎ・・・。
「今日は楽しかったです。また3人で遊びに行きたいですね。」
「うん!!そうだね。」
大きくハジメはうなずく。そりゃあ気分もいいだろう「いい男」準優勝だものなぁ・・・。
「こちらこそ、いい気分転換になるからよろしく頼むよ。」
「はい、ではあまり遅くなると父が心配しますので、私はこれで失礼します。」
「じゃあ、気をつけて帰るんだよ。」
「バイバーイ!!」

自室にて・・・。
コンコン
「はい、開いてるよ。」
「あのさぁ、今日コンテスト出たけど、あの娘見てくれたかなぁ・・・?」
「さぁな、でもハジメが町を歩けば噂が広まって、いつか耳に入るんじゃないか?」
「んふふ、そうだといいけどね。」
「しかしあそこで兜割とは・・・。しかも西洋の兜なんて割ったことなかっただろうに。」
「あれは一発勝負だったね。失敗しないか冷や冷やだったよ。」
「まぁ、これでこの国で、喧嘩をふっかけられることも減るだろう。あんなもの見せられてはな。」
「ふふふ、そうだといいね。あっ!明日も早いからもう寝なくっちゃ。」
「そうか?じゃぁ、おやすみ。」
「うん、おやすみなさぁい。」
バタン、とハジメは勢いよく扉を閉めて出ていった。
少しずつだがこの国になじんできている。いい傾向だな。
まぁ、俺の目標はここの永住権だし。女の子はまだいいかな・・・。
「ふぁぁあ。」
眠くなってきた。お祭りは楽しいんだが、心地よい疲れが残るものだ。
俺も明日のために眠るとしよう。





連載第4話です。今迄は再収録でしたが ここから新作です♪
あれ?? ジーンは まだかね?(爆)
 五月祭ってことは 次はスポーツの祭典かしらって、事は
   イリハ戦は まだまだ先ですね(^^;







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