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銀黄の翼は天に舞う
庭園@

「ったく…なんでこう、カイクはすぐ手が出ちゃうんだろうねぇ」

「その理由なら、自分の胸にそっと手を当ててじっっっくり考えればすぐにわかると思うがな」

 大袈裟な動作で嘆くヘイゼルに、カイクはムスッとしたまま呟いた。

 軽く笑い出すヘイゼルの右頬にはくっきりと赤い跡が残っている。ついさっき放たれた黄金の右ストレートの残り香だ。

「お前、本っっっ当人格変貌遂げたよな。こんなのになるとは思わなかった」

「そう?僕は今の方が楽しくていいけど」

「そりゃ俺だって今の方がいいに決まってるが、お前は砕ける方向を間違えてる。むしろ、『砕ける』って言葉を使ってる時点で道を誤ったとしか思えない」

「あははははっ!まぁ、リゼルドさんの影響は迷惑なほど多大に受けてるとは思うけどね」

「……………」

「あれ、どうしたのさカイク?」

「いや……………お前、自覚あったのか」

「やだなぁ、カイク。自分の事なら自分がよぉく知ってるって。でなきゃ僕とリゼルドさんの方向性が合致するわけないじゃないか」

「方向性って何のだよ」

「もちろん、カイクをつっつく―――もとい、弄る方向性」

「…………………………わざとらしく言い直しておいて結局それかっ!しかもわざわざ悪化させんじゃねー――――っ!!」

 ゴスッと、清々しく拳が唸った。


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あきゅろす。
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