十五年越しの殺意(外村駒也)完
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「誰が継続的に参加していたか、ですか。」
「はい。覚えていらっしゃいますか。」
「少し待っていてください。今、奥から資料を持って来ますので。」
津野は、当時の福祉委員だった人の家に来ていた。誰が卒業後も外国人との交流サークルに参加していたかを調べるためである。
「これが資料です。」
そう言って渡された資料の中を、津野はすばやく目を通してみた。
卒業後も参加した人たちの名前の中には、松田、山口、近藤、渡邉、中田、栗原、清水、といった名が連なっていた。渡邉、とあるのは、近藤恭子の旧姓であろう。
(栗原もこの中にいたのか。)
と、津野は思った。
しかし、津野が最も注目したのは次のページだった。
そこには、同じサークルに参加していた他の中学の生徒の名前が載っていた。特に、卒業後も参加の意思を示した人の名前の前には、丸印がつけられている。
その中に、今川愛奈の名前を発見したのである。
(なるほど。ここに彼らの接点があったのか。)
と、津野は納得した。
「この資料のコピーを貰ってもいいですか。」
と、津野が聞くと、
「もちろん構いませんよ。」
と言って、快く承諾して貰った。
津野は、警視庁の方へと車を飛ばして戻って行った。
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