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十五年越しの殺意(外村駒也)完
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 警視庁へ戻った武井たちは、神田刑事部長に早速呼ばれた。
「どうやら撒かれたようだね。何でもっと多くの人員をつぎ込まなかったのかね。」
「すみません。ただ、あまりに多数で動くと、統率も取りにくくなりますし、何より相手に警戒されてしまうと思いましたので。」
 と、武井は弁解した。
「まあいい。ただ問題は、近藤悠太を解放するといった旨の電話がいつまで経っても掛かって来ないことだ。ちゃんと身代金は渡したんだろうな。」
 と、神田部長は聞いた。
「はい。その点に関しては、抜かりはなかったと思います。唯一の問題は、彼らが初めから近藤夫妻を殺すつもりだったかという点です。」
「何だと。もしそうなら、何の意味もなく計1億円を奪われたということになるじゃないか。一体君はどういうつもりだったのかね。」
「落ち着いてください、部長。まだ二人が帰ってこないという保証もありませんから。」
 と、福田捜査一課長が神田刑事部長をいさめた。
「まあ、いい。何とかして、次の手段を考えるんだ。」
 と、神田は武井に言った。


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あきゅろす。
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