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十五年越しの殺意(外村駒也)完
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 翌日、元西と杉山は横浜市立宮田中学校へと出向いた。事件の当日に住所を確認はしたものの、そのうちの何人かは連絡がつかなかったからである。
 宮田中は、三ツ沢グランドと同じ高台の上に立っていた。3年生は卒業した後ではあるが、1,2年生の授業が続いているため、職員室には5人しか教師がいなかった。
「すみません。警察のものですが、校長先生はどなたでしょうか。」
「はい、私ですが。」
「はじめまして。神奈川県警の元西と申します。」
 元西は名刺を取り出して渡した。
「うちの生徒が何かやらかしたんですか。」
 と、校長は慌て気味に言った。
「いえ、別にそういうことはありません。ただ、ちょっとした事件の参考資料として、15年前の卒業生の、現在の住所と電話番号が知りたいのですよ。」
「はあ…。とすると、15年前の卒業生に何かあったんですね。」
「ええ、詳しいことは極秘で言えないのですが、殺人事件です。ニュースでもご覧になったかと思うのですが、横浜スカイビルで松田隆文さんが殺害された件で、いろいろ聞かなければならないことがありますので。」
「え、松田君が亡くなったんですか。すばらしい生徒でしたのに……非常に残念です。わかりました、今、取ってきますので少しお待ちください。こちらへおかけください。」
 そう言って、校長はコーヒーを淹れてくれた。
「えっと、あ、そう、これですね、15年前のは。コピーして来ましょう。」


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あきゅろす。
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