彼等は反逆し得るか? (kankisis) 完 復活 「作戦開始!」 ギルナら王立親衛隊の重砲が火を吹いた。「あの化け物、何て姿をしているんだ」 それはこちらをゆっくりと振り向いた。 「フォルザイル、盾を!」ジルカが叫んだ。 フォルザイルは盾を持ち上げた。盾によって跳ね返された光は下に曲げられ、地面に大穴を空けた。 「尻尾が落ちたぞ!」リブレスが叫んだ。「フォルザイル、頼んだぞ!」 重砲の猛砲火とガゼル部隊の迫撃に痺れを切らし、それは口を開いた。 これで、答えが出る。 フォルザイルは盾の意に反して光を跳ね返した。閃光がそれの腹を貫いたようだった。フォルザイルは再び盾を構えた。次の光が全てを導く筈だ。 しかし、ガゼル部隊の一人が突如叫んだ。「止めて」 手元が狂い、光は空へと飛んで行った。盾は割れた。 「盾がやられた!」フォルザイルは笑いながら叫んだ。これが答えだ。 トスキールの公王と思しき人物が槍を投げる様子がギルナからも見えた。槍はそれの頭を貫いたが、それはまだ生きていた。ガゼル部隊の一人がそれの頭部まで飛び上がった。彼女は何事かを叫んでいた。 「すごい……あれが、ガゼルなのか!」ディヴァンの感嘆する声が聞こえた。彼女はそれの頭に何かをひたすら叩きつけていた。その内、それが耳を覆いたくなるような叫び声を上げて崩れ落ちた。ギルナは確信を持った。 [*前へ] [戻る] |