彼等は反逆し得るか? (kankisis) 完 原光 「レービスに何があるんでしょうね」マルネッへが口を開いた。 「なぜそんなことを?」 「気になっただけですよ、気にしないで下さい」 「レービスには……大事な何かがある、こいつが求めている」盾を軽く持ち上げた。 「その盾……何か、良くない感じですよ」 「何も気にする事はない」 何かが国境合同部隊を襲っていた。朝になり、悲惨な状況が発見された。部隊は全滅していた。「一体、一体何があったんだ!」ジルカが叫んだ。無数の槍と剣が引っ掛かった男が座り込んでいた。「今すぐあいつを撃て! 大砲を持ってこい」トスキールの公王が部下に命令した。 「下がっていよう」フォルザイルが言った。 男に向けて軽砲と弩砲が斉射された。男は倒れた。 フォルザイルは持っていた盾が少し温かくなるのを感じた。 やはり、マルネッへの言う通り、おかしいのでは? そうだ、なぜこんな物を……いや、何もおかしくはない。 [*前へ][次へ#] [戻る] |