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War Chronicle of Toskiel(紺碧の空)完
:指令
疑い半分で、彼らは兎小屋へ向かった。ちなみに、彼らの言う兎とは巨大な騎乗用の生き物で、乗り心地は極めて悪い。
「なんでまた、こんな所に……」
「よく来た!」
兎の間から、公王が出てきた。
「さっきの命令は取り消しだ。全軍をアイフェル渓谷へ向けよ」
「なんと!?」
「さっきは帝国のスパイがいたからな……これで間違いなく、奴らはアイフェルに来る。ナイス、アルバート!」
「私はそんなつもりは……」
「なるほどな。で、フェル公、一体どうするんだ?お前の頭脳でどうにかしろ」
ラインハルトが詰め寄る。
「わかったよ……ところで、この国って兵士はどれくらいいるの?」
「お前……」
「だって、先週まではただの兵士だったんだから」
まあ、それはそうだ。
「全軍は三万で、陸軍二万、海軍一万だ。これは予備兵役も含めた数だから、実質二分の一」
「了解しました、陛下。それなら、相手が二十万でも行けます」
(ほんとかよ……)
「よし。それで決定!」
臨時閣議は終了した。コスクの夜は更けてゆく。


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