War Chronicle of Toskiel(紺碧の空)完 :無念 落下しながら、マグニサイドは自らの運命を呪った。彼の下には彼が夢にまで見た最強の兵器が凍結したように固まっている。 「終わり、なのか……」 エード遺跡で発掘した制御装置を失った今、もはや怪物を再起動させる事は出来なかった。帝国の勝機は失われたのだ。 「散弾一発で終わるとは、皮肉なものだな」 地面に叩き付けられ、リンドルフ・シュテルプリヒは体中の骨が砕けるのを感じた。 「ウ……」 目を開くと、そこには二対の嘴があった。無数の光る眼。その眼の色は、先ほどとは違い真っ青だった。化け物は壊れた制御装置を、マグニサイドごと捕食した。 [*前へ][次へ#] [戻る] |