War Chronicle of Toskiel(紺碧の空)完
:強襲
三日後、一行はローバスルに到着していた。住民たちにはとても歓迎されたが、彼らが来た真の理由を理解している者はいないらしかった。信じられないことに、その日は花火大会だと言うのである。
「四年に一度の大事な祭りなのです……それが終わってからでも疎開は遅くないでしょう?」
「何でまたこんな時期に? まあ、一日くらいなら良いが」
町は祭りの準備で大忙しだった。何千発もの花火が用意される。誰も、ローゲン帝国が迫っている事には気付いていなかった。