[携帯モード] [URL送信]

闇への道標
道標 I
それにオレは死にてぇ奴を死なしてやる程、優しくはねぇんでな。――死にたきゃ、勝手にしな」

「……まぞく……さいこうかんぶ?」

「シャブラニクドゥが産み出した腹心の一人だ。――それすら知らねぇのか?」

「知ってる。……けど――」

彼はそこで言葉を止めた。
 シャブラニクドゥというのは、この世界の魔王――それ位は彼でも知っている。
 だが、解せない。

「――いや、あの、じゃあ、ナンで、アンタはここにいるんだ?」

 魔族最高幹部なのに?

「裏切ったからだ。シャブラニクドゥを、魔族をな」

 簡潔に、彼の疑問に、男は答えた。


[*前へ][次へ#]

10/13ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!